戦後責任

読売新聞「昭和史の天皇」音声アーカイブス

読売新聞が1967年から1975年にかけて連載した「昭和史の天皇」、その取材テープが公開されています。 「昭和史の天皇」音声アーカイブス 今後どれくらいコンテンツが追加されるのか不明ですが、戦中の日本で比較的高い地位にいた人物がまだ存命だった時期の…

2020年夏、加害への眼差し(追記あり)

アジア・太平洋戦争に関する記事や番組が増える季節になりましたが、毎年のことながらその大半は“日本人の悲惨な体験”を扱ったものです。そのなかで日本軍による被害体験を扱ったものとして目についたものは泰緬鉄道に関するものでした。 一つは東京新聞によ…

同進会が補償を訴え会見

この方の口から「次の国会で」という願いが発せられるのは何度目でしょうか。 -朝日新聞DIGITAL 2020年6月16日 韓国人元戦犯ら、補償解決を訴え 「次の国会で」 韓国人元BC級戦犯らでつくる「同進会」の李鶴来(イハンネ)会長(95)は「日本政府は日本…

報道特集(6/14)「朝鮮女子挺身隊〜苦難の人生」

TBS系列で放送されている「報道特集」、6月14日の放送の後半で「朝鮮女子挺身隊〜苦難の人生」という特集を放送していました。動員された先の企業である不二越の地元、富山チューリップテレビの記者が元挺身隊員や支援にとりくむ市民に取材したものです。最…

真の「受忍論」へ

「ボーナスタイム」だった2月と3月、安倍政権や東京都がオリンピック、パラリンピック開催に執着したために無為に過ごしたせいで、ここへきて感染の拡大がすすんでいます。早くから「検査を拡大すると医療崩壊する」という主張が政権の対応を正当化してきた…

アウシュヴィッツ解放75周年、またひとつ埋まった“外堀”

2月27日はアウシュヴィッツ=ビルケナウ収容所がソ連軍によって解放されてから75年目の日に当たり、記念式典が行われています。 -BBC NEWS JAPAN 2020年01月28日 「アウシュヴィッツ解放75年、各国首脳が式典出席 反ユダヤ主義への対抗呼びかけ」 これに先立…

弁護士・稲田朋美の珍主張

改めてこの社会がどれほど歴史修正主義に支配されているかを可視化することとなった、あいちトリエンナーレの「表現の不自由展・その後」。政界の歴史修正主義汚染を象徴する人物の一人、稲田朋美衆院議員は次のようにツイートしています。 (愛知トリエンナ…

言論弾圧を甘受する決意を示した共同通信

-47NEWS 2019/9/21 対韓国「歴史戦」の布陣に 日韓基本条約揺らぐ事態も 先に組閣された改造安倍内閣について「歴史戦」シフトとして“解説”した共同発の記事ですが、ちょっと信じがたいような一節があります(下線は引用者)。 元徴用工訴訟問題では国際法違…

問題は「誤訳」ではない

-AFPBB NEWS 2019年3月26日 「旧日本軍兵士を「英雄」とたたえ怒り招く、マレーシアで慰霊碑の撤去要求」 クダ州の観光委員会議長は「誤訳」を謝罪。看板は撤去したものの、慰霊碑自体の解体要求には応じず、「石碑は1941年以来ずっとそこにあるものだ。さら…

三・一独立運動から100年

間もなくやってくる3月1日は三・一独立運動(の始まり)から100年の日に当たります。ただでさえ「徴用工」判決で植民地支配の歴史が問われているときです。ほんとうであればメディアが積極的にとりあげなければならないはずですが、いまのメディア状況では絶…

韓国で被爆者手帳交付

-共同通信 2019年1月27日 「長崎市、韓国で被爆者手帳を交付」 http://archive.fo/GKlR4 去る8日の長崎地裁の判決に基づき、韓国人被爆者に対して長崎市が韓国で被爆者健康手帳を交付した、というニュースです。最初から交付すべきだったとは思うものの、控…

海自に甘かった戦後日本社会

産経ニュース 2018.10.11 【主張】旭日旗の掲揚 日本の「誇り」は譲れない あたりまえのことですが、問題の本質は「旭日旗」によって旧日本海軍との連続性を誇示してきた海上自衛隊の体質にあります。護衛艦の艦名がしばしば旧軍艦艇を踏襲しているのも同じ…

朝日新聞「節目の9月18日」の報道

今年の9月18日も日本のマスコミは中国の記念式典を取り上げる記事ばかりでした。朝日新聞も「高官出席せず、対日関係重視か 中国で柳条湖事件の式典」という見出しだけで読むに値しないことがわかってしまいます。 さて、『朝日新聞』が「自虐」的な報道を繰…

「ビンの中のお父さん」

NNNドキュメント'17 2017年12月17日深夜 「ビンの中のお父さん」 なんとも挑戦的なタイトルですが、ABCC(原爆傷害調査委員会)の調査対象にさせられた被爆者やその遺族に取材した番組です。ABCCの問題点についてはこれまでも指摘されてはいましたが、研究倫…

「外国籍元BC級戦犯・不条理の記録」

朝日新聞DIGITAL 2017年10月31日 「外国籍元BC級戦犯の記録展」 写真パネル展「外国籍元BC級戦犯・不条理の記録」が30日、東京都の千代田区立九段生涯学習館2階「九段ギャラリー」で始まった。連合国軍の軍事裁判でBC級戦犯として裁かれた朝鮮半島…

86年後の9月18日

満洲事変勃発から86年となる今日、グーグルニュースで検索して“満洲事変にちなんだ記事”と言えそうなものは次のとおりでした。 中日新聞 9月17日 (社説)「負の歴史に学んでこそ 週のはじめに考える」 毎日新聞 9月18日 (教育の窓)「ひ孫がみた戦争/上 …

100年以上続く“反露”行事

毎日新聞 2017年7月15日 「宗像大社 沖ノ島を保護 現地大祭を中止へ」 大社によると、大祭は、1905年に沖ノ島沖であった日本海海戦の勝利を記念して始まった。戦前は本土の大社で実施され、58年から海戦のあった5月27日に沖ノ島で催す現在の形にな…

千葉市長が露呈させた日韓「合意」の本質

すでに熊谷俊人・千葉市長本人のツイッターでの発言が批判を浴びていた件です。 産経ニュース 2017.4.28 朝鮮学校補助金、交付せず 千葉市長が廃止言及も 弁護士「裁量権逸脱の恐れ」 熊谷市長は会見で「朝鮮学校が地域から孤立しないように交流事業に補助し…

日本政府はなぜ「法的責任」を否認するのか

「慰安婦」問題が浮上した当時の宮澤内閣以来、この問題に対する日本政府の態度として一貫しているのが「法的責任は認めない」というものです。そしてこの「法的責任」の認否こそ、「慰安婦」問題に限らず、戦後補償問題の多くのケースで被害者が重視するポ…

マスコミが伝えない・教科書にも載らない07年「閣議決定」の欺瞞

2007年の米下院「慰安婦」決議の時には、まだ日本の右派の自爆っぷりを指摘するメディアもなくはなかったのですが、年末から年始にかけてのソウル・釜山両市の「少女」像をめぐるマスコミ報道は完全に自発的大本営発表の粋に達していますね。 2007年の、辻元…

安倍首相への公開書簡

本日、オリヴァー・ストーン監督や日米の研究者らが、ハワイ訪問を控えた安倍首相に対する公開書簡を出したことが報じられましたが、その全文と署名者リストが以下のサイトで公表されています。 http://peacephilosophy.blogspot.jp/2016/12/oliver-stone-an…

85年後の9月18日

今朝、グーグルで「柳条湖」をニュース検索してみた結果です。 例年のことながら、満洲事変を自らのこととして振り返るような記事はありませんね。

“日本を貶め”続ける日本人を支援する産経新聞

『産経新聞』で元在特会幹部の山本優美子氏が【山本優美子のなでしこアクション】という連載を、「男女平等は、絶対に実現しえない反道徳の妄想」と国会でぶちあげた杉田水脈氏が【杉田水脈のなでしこリポート】と題する連載を、それぞれ始めていたことには…

「道義的責任」のインチキ

秦郁彦と(日本軍「慰安婦」問題で)肩を並べて登壇した大沼保昭氏にせよ、ネトウヨ顔負けの戦後史観を『SAPIO』誌上で開陳した*1井上達夫氏にせよ、「アジア女性基金」擁護派ってほんと歴史修正主義に甘いですよね。 小林よしのりを看板にした雑誌を媒体に…

恥辱だらけの「戦後70年」

空疎な「戦後70年安倍談話」、世界文化遺産とユネスコ記憶遺産をめぐる醜態、地方自治体レベルでは強制連行被害者追悼碑などに対する反動的な企て……といかにも安倍内閣を選んだ日本社会に“ふさわしい”戦後70年目の一年は、まるでダメ押しのような恥ずべき知…

歴史修正主義への屈服の見本

window.twttr = (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0], t = window.twttr || {}; if (d.getElementById(id)) return t; js = d.createElement(s); js.id = id; js.src = "https://platform.twitter.com/widgets.js"; fjs.paren…

「異例」なのは公になることじゃなくマスメディアが報じること、でしょ

時事ドットコム 2015/07/30 「昭和天皇「蒋介石支持を」=国連代表権問題、佐藤首相に促す−日米文書で判明」 蒋介石総統率いる中華民国(台湾)政府が国連の代表権を失う直前の1971年6月、佐藤栄作首相が米国のマイヤー駐日大使(共に当時)と会談した…

巨大シュレッダー付き公文書館?

新公文書館、米参考に=「建国の精神」展示を−安倍首相 (……)首相は過去に米公文書館を訪れたことに触れ、「どういう歴史をたどってきたか、誰でも身近に感じることができる。わが方は歴史への力の入れ方が小さい」と述べ、新館建設に当たっては米国を参考…

本来ポジティヴなはずの単語に泥を塗る人々

「未来志向」とか「流れを全体的に捉える」というのは素晴らしいことですよね。でも、こういう人々の口から出てくるととたんに色褪せてしまいます。 時事ドットコム 2015/02/25 「歴史修正」内外から疑念=安倍首相認識にけん制相次ぐ (……) ただ、こうした…

ロクでもない談話にしかなりようがないメンバー

この夏に予定されている「戦後70年談話」を検討する諮問機関の“有識者”メンバーが公表されたわけですが、中日新聞はその顔ぶれについて「首相に考えが近いメンバーも多い」とする一方、毎日新聞は「首相ブレーン以外も起用してバランスを取った形」としてい…