ある意味正直な本音、なのかも

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現時点ではNHKの報道でしか確認できていないのだが(別ソースを確認次第追記する)、河野談話に関する安倍総理発言への波紋に関して「政府筋」が「当時は公娼制度もあったし、戦場になっている地域に迷惑をかけないために従軍慰安婦を連れて行ったことは、ほかにはないことをやったのであり、そういう視点からもみてもらえないかと思う」と発言したとのこと。この発言は「戦場になっている地域に迷惑」をかけたケースがあったこと、また「ほかにはないこと」だったという認識を含意しており、ある意味では正直な本音なのだろう(ただ、「他にはないこと」というのが他国の軍隊には例がないことという意味なのか、他には手段がなかったのでしかたなくという意味なのか、現時点ではやや曖昧。ここではさしあたり前者としておく)。さてこれがアメリカに通じるか…といえばもちろん一部には通じる人々もいるだろうが、多数派にはなりえないでしょうな。「迷惑をかけないため」ならなぜ憲兵隊による取り締まりを強化しなかったのか? なぜ兵士の休暇制度をきちんと導入しなかったのか? とまずは問われることになるだろう。昨日のエントリへのコメント欄で私は次のように書いたが、予想は間違っていなかったような。

私が思うに、日本の保守派は従軍慰安婦をめぐる事実認識の違いがすべての原因だと思っているようで。しかし確認されている事実に対する評価の厳しさもずいぶん違うと思うんですよね。つまり慰安所の実態についてほぼ見解が一致したとしても、なお評価をめぐって大きな違いが残るだろう、と。この「評価」の齟齬に気づかず「事実認識」の部分で争っているのだという誤解から、まずは脱却すべきではないかと。


河野談話を批判するならこういう批判の仕方もある、という例。731部隊の研究で有名な常石敬一氏のブログより、「国が謝罪をするということ」