古森記者、陰謀論を叱る。

ステージ風発 「小沢一郎氏の辞意表明はアメリカの謀略?!――陰謀説を嗤う」

いや今回はなかなかよいことをおっしゃってますよ(笑)。

アメリカで起きた出来事の背景がアメリカでは当事者の周辺でいくら取材してもわからないのに、遥か太平洋の彼方の東京では瞬時にして、わかってしまうという現象なのです。なにしろ「陰謀」だから、その存在を確認することは難しい。存在を否定することは、もっと難しくなります。そして日本側にはこの陰謀説が大好きという方々が多数いるようなのです。

そうか! 太平洋はでかいが東シナ海日本海程度なら大丈夫、ってことでしょうかね?(…しかし北京〜ワシントン間は東京〜ワシントン間以上に遠いのですが) 次は10年ほど前に古森氏が書いた記事からの自己引用の引用です。

 同書によれば、陰謀説の特徴は具体性の欠如、矛盾や背反を陰謀の証しとする傾向、選別的でペダンティック(学識をてらう)な歴史の引用、異なる陰謀説同士の相互依存などだという。
 陰謀説はさらに「人間集団のすべての目標は権力獲得」「ある事象から利益を受ける勢力がその事象を支配する」「物事の外見は常に偽りだ」「何事も偶然や失策からは起きない」という誤った前提を設けているともいう。
 だから陰謀説の識別にはこうした前提や特徴を認定するとともに、ごく基本の常識や歴史の知識を指針にすればよいということになる。

張作霖爆殺がスターリンの仕業だ、なんてのについても同じことが言えますね!


もうひとつ古森氏のこのエントリからわかるのは、おのれの目の梁に気づくことはなかなか難しい、ということですね。自戒を込めて。