防災無線の誤放送

「ミサイル着弾の恐れ」防災無線で誤放送…原発の福井・美浜町(読売新聞、2008年6月30日)

 30日午後4時35分ごろ、福井県美浜町防災無線全58基から、「ミサイル発射情報。当地域にミサイルが着弾する恐れがあります」との放送が誤って流れた。


 総務省消防庁が有事の際などに各自治体に情報を流す「全国瞬時警報システム」の誤作動が原因。
 町は直ちに放送を中止し、約10分後に訂正放送を流したが、町役場には「本当か」など約50件の問い合わせ電話が相次ぐ騒ぎになった。
 町によると、庁舎内にある警報受信システムの一部に以前から不具合があり、同日午後、消防庁の指示で、管理用コンピューターを再起動させると、誤作動が起き、放送が流れたという。町は「町民に迷惑をかけて申し訳ない」としている。
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防災無線:「ミサイル発射情報…」誤放送 福井・美浜町毎日新聞、7月1日)

 30日午後4時35分ごろ、福井県美浜町で町内に58基ある防災無線のスピーカーからサイレンが鳴り、「ミサイル発射情報、当地域に着弾する恐れがあります」という放送が誤って流れた。町役場に数十件の問い合わせがあったが、10分後に訂正放送を流し、その後は収まったという。

「騒ぎになった」って、退避する人々で道路が渋滞したとかヨウ素剤を求めるひとで薬局や役所があふれた…というはなしではないんですな。当日の読売の記事だけでなく翌日の毎日の記事でも役場への問い合わせだけがとりあげられているし。
これはどう解釈すればいいのか。「なんの脈絡もなしに戦争がはじまるなんてことはないから間違いだろ」という冷静さ? 原発に着弾することへの警戒心の乏しさ? 「いまから逃げたって間に合わない」という諦念? 常石敬一さんが指摘されるように「シミュレーションとしては大成功だろう」という見方が十分可能だとすると、追加取材が望まれるところ。