ある意味では「中立的」「客観的」では困るんだけどな

asahi.com 2008年11月19日11時57分 「愛国心の醸成狙い歴史教育 空自・西部方面隊が一時計画

 発表会資料となる予定だった「近代日本戦争概史」は現在、空幕教育課が作成中。南京事件従軍慰安婦東京裁判など明治から昭和にかけての史実をまとめるとみられるが、「中立的な立場で客観的な記述になる」(空幕)。隊員の自己研鑽(けんさん)などに使われる予定という。

旧日本軍と自衛隊とは形式的には断絶しているけれども、機能的には等価な組織だし人脈的にもつながりがある。なにより、今回改めて明らかになったように、少なからぬ自衛隊員(幹部)が旧日本軍を「先輩」として意識しているという事実があるわけだ。
そうだとすると、自衛隊が旧日本軍の歴史を考える際には他人事としてではなく自らのこととして、日本最大の(そして世界でも有数の)武装組織にふさわしい自省の態度をもって考えることが求められるわけで、「中立的」を口実に踏み込んだ評価を避けて通るようでは困るのだ。ネットの「自称中立」なみだったらもう目も当てられないや。