そもそも「戦後レジーム」なんてなかったんだよ

ネトウヨの相手をしていてとりあげそびれていた一週間前の記事。

一昨年には大阪高裁が政府の合祀への関与について「違憲」とする判決を下しており、同じ年には当時の原口総務相A級戦犯の合祀に関連した政府の行政手続きを検証する検討会を省内に作る意向であることが報じられていた(で、その後どうなったんだっけ、これ?)ので、「ああ、やっぱり」という印象しかない。

 政府は従来、国会答弁などで、戦犯合祀は「靖国の判断」とし、宗教行為である合祀には関与しておらず、政教分離を定めた憲法に反しないとの姿勢を強調してきた。だが、今回の文書で、終戦までと同様、政府が合祀という靖国の根幹領域に立ち入って方針を定め、戦犯合祀の環境をつくり上げたことがわかった。

結局、安倍晋三の言うところの「戦後レジーム」なんて幻だったってことです(敗戦後しばらくの期間の昭和天皇の行動についても同じことが言えるでしょう)。対外的な体裁を取り繕うのに利用してきた、というのがせいぜいのところで、この国の基本的なあり方を規定してきたわけではないのです。