戦中派の責任・戦中派の子世代の責任
- カナロコ 2012年12月1日 「民主・藤井氏が引退「平和と民主主義つぶさないで」」
上記の記事について、日本の政界において歯止めとなっていた戦中派の議員がまた一人姿を消すことへの危惧を表明するツイートやブコメをいくつも見た。後藤田正晴や野中広務の引退に際しても同じような感慨を抱くことを強いられた記憶を持つひともおられるのではないか。
しかしながら、彼らはいずれも、アジア・太平洋戦争への批判的視点から戦争体験を継承してゆくための教育に反対し続けた政権与党に身を置いていた議員でもある。やたら勇ましいことを言ってみせる戦後世代の議員を育てたのは彼らの世代に他ならない。その責任をどう考えているのかについても、聞いてみたいところだ。
藤井裕久よりも少し年少の両親を持つ私は、「親がぎりぎり戦中派」の子ども世代に属する。戦中派が社会の表舞台から退場し、やがて亡くなっていくだろうことを考えると、かろうじて戦中派の親から生まれた世代の責任は重大だろう。