「9条を抱きしめて〜元米海兵隊員が語る戦争と平和〜」

戦後70年、日本は国家として他国民を誰一人殺さず、また殺されもしなかった。非戦を貫けたのは、戦争の放棄を定めた憲法9条があったからにほかならない。戦争は、国家間の争いだが、実際に戦闘に携わるのは紛れもなく人間。人殺し、殺し合いに他ならない。アレン・ネルソンさん。ベトナム戦争に従軍した元米海兵隊員だ。戦場で数えきれないくらいの人を殺害し、帰還後PTSDに苦しめられるが、自らの過ちを認めることをきっかけに立ち直った。96年から日本で講演活動を開始した彼が最も大切にしたのが憲法9条。暴力的な方法に頼らない唯一の道は9条の理念にあると訴え続けた。ネルソンさんの半生、証言を通し、‘9条’が日本で、そして国際社会で果たしてきた役割、意味を問い直す。
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本館の記事でも書いた通り、改憲派はまずもって「緊急事態条項」などをダシに改憲の扉を開こうとしていること、また産経新聞世論調査でも40.8%の改憲賛成派のうち60.3%しか9条を弄ることを支持していないこと……を考えると、憲法記念日の企画としてこのテーマがベストだったかどうかには疑問が残る。
しかし放映日の問題を除けば内容は文句なし。5月10日にBS日テレ、CS日テレで再放送されます。