ビアク島での遺骨収集
月曜日に NHK BS1 の「きょうの世界」で「「玉砕の島」で今なお続く遺骨収集」という特集が放映されていた。
太平洋戦争中、1万人もの日本兵が犠牲となり硫黄島などと並ぶ「玉砕の島」として知られる、ニューギニア島の北西部にあるビアク島。日本政府による遺骨の収集が昭和49年まで行われていたが、確度の高い情報が得られなくなったことを理由に、事実上中断している。そうした中、戦後64年経った今も、遺骨を探し続けている遺族たちがいる。この島で10年前から遺骨の調査を続けている岩手県のNPO法人「太平洋戦史館」だ。今年2月の調査では、ジャングルの奥地で多くの日本兵の遺留品や106人の遺骨が見つかった。遺族たちに同行したリポートを通して、戦後64年経った今なお続く遺骨収集と、その思いを伝える。
気がついたときにはもう始まっていたので録画はせずに見ただけだから記憶だけが頼りなのだが、海沈者など収集の見込みの立たない戦死者をのぞいても約60万人分の遺骨が戦地に遺されているとのこと。収集作業では遺骨だけでなく手榴弾なども見つかる。作動する可能性はほとんどないだろうけど危険がゼロとは言えないわけで、遠い島にいろんなものを残したまま戦後60年以上が経ったのだということを改めて感じた。島では日本軍将兵だけでなく米軍将兵の遺骨も見つかる。おそらくはキリスト教徒であったろう米兵に日本人遺族の読経はどう聞こえただろうか。
解説では、遺骨収集の進捗度合いが各戦場の戦後の政治状勢、日本がその地域とどのような関係を築いて来たかに左右されていることが指摘されていた。