2007-01-01から1年間の記事一覧

運営方針・更新履歴(特記すべきもののみ)

メールアドレスは apesnotmonkeys@livedoor.com に変わりました(@を半角に変えてください)。 主要エントリリストを作成(2008年12月31日づけエントリへ移動)。

積ん読解消計画

といっても計画倒れ必至なのですが。黙っていればわからないものを、「買った」ということだけエントリで報告した文献がいくつかあるので、そのなかから一冊でも、二冊でも正月休みに読めるとよいな、と。候補は次の通り。 小林英夫、『満鉄調査部の軌跡』、…

頼まれもしないのに自滅の道を歩むひと

一部で話題となっていた「隼機関」の伊勢平次郎氏ですが、LIES OF THE LADY CHANG (仮題)なる本を執筆するそうです。で、The Barnes Review という雑誌の編集者にコンタクトをとったということなんですが…ホロコースト否定論に詳しい方ならご存知の通り、…

秦郁彦、南京大屠殺紀念館を語る

【正論】「30万」堅持の政治的狙いは 現代史家・秦郁彦 注目すべきは次のような観測。 そのかわり、オリンピックを控えた中央の政府・党部は、経済や環境問題で対日柔軟路線を展開するだろう。また歴史実証主義の重視を唱える一部の若手研究者たちが、「3…

「軍命令」をめぐって

沖縄戦における「集団自決」をめぐる教科書検定問題については、これまで福田内閣の姿勢を「融和的」と評してきたわけだが、結局のところ「直接的な軍の命令だったことを示す根拠は確認できない」(強調引用者)という姿勢は崩さなかったようだ。強調箇所は…

「捕虜とゴボウ」続報

ちょっといま現在アクチュアルな問題からは離れてしまうが、昨年取り上げて多くの方からコメントや情報提供をいただいた(特にid:bat99さんが日本軍による捕虜虐待と戦後の戦犯裁判についていくつもエントリを書いておられます)、旧日本軍の捕虜となった連…

アメリカ平和研究所シンポほか

今年の3月30日にワシントンの平和研究所 United States Institution of Peace で開催されたシンポジウム、Confronting the Legacy of the Past: Promoting Justice and Reconciliation in East Asia(「過去の遺産との対面—東アジアの正義と和解の促進」)に…

ゆうさんの『再現 南京戦』批判

ご存知の方も多いとは思いますが、東中野修道センセイの最新刊(の割にあまり話題になっていない)、『再現 南京戦』への批判、<「再現 南京戦」を読む>をゆうさんが連載されています。現在、第5弾まで。 http://www.geocities.jp/yu77799/nankin/saigen1.…

『沖縄戦 米兵は何を見たか』

吉田健正、『50年後の証言 沖縄戦 米兵は何を見たか』、彩流社 沖縄戦50周年を期に米軍の公文書、参戦将兵へのインタビュー、アンケートなどから「米軍の見た沖縄戦」、特に米軍と沖縄の住民との関係を描き出そうとした試み。 筆者の予想に反して、最前線で…

『「ザ・レイプ・オブ・南京」を読む』について(1)

以前に言及した巫召鴻著(山田正行解説)、『「ザ・レイプ・オブ・南京」を読む』(同時代社)はとりあえず山田氏による「解説」を読了し、注釈については4分の1ばかり読んだところ。全体として“なにからなにまで弁護”しようとしているわけではないが、批判…

分断を拒否すること

薬害肝炎問題については政府が「全員、一律救済」のための議員立法を行なう*1こととなった。もちろん、どのような法案が出てくるかという大きな問題は残っているけれど。さて、政府がこのような方針転換を行なう前の時点においてであるが、Arisanさんが「線…

『シリーズ・花岡事件の人たち』刊行開始

社会評論社から全4巻で野添憲治氏の『シリーズ・花岡事件の人たち』が刊行されることになり、第1集の『強制連行』が書店にならんでいる。(毎日新聞の報道、出版社のHP) 花岡事件では被害者(生存者)が鹿島建設に対して損害賠償を求める訴訟が起こされ、高…

「歴史主体」論争をふりかえって

鉄血勤皇隊については資料を読み込んでからまた改めて追記する予定だが、それとは別件で。 加藤典洋と高橋哲哉の間で行なわれたいわゆる「歴史主体論争」を契機に戦争責任、戦争犯罪、戦後補償問題に関心をもった、というひとは少なくないように思う。私にと…

林博史・関東学院大学教授の意見書

沖縄戦「集団自決」に関して文部科学省に提出された林教授の意見書をネットで読むことができます。こちら(リンク先にPDFファイルへのリンクがあります)。

鉄血勤皇隊——少年たちはなぜ「招集」されたのか

鉄血勤皇隊についてのこのエントリが林博史先生のお目にとまったらしく、メールにて情報と資料を提供していただきました。お礼申し上げるとともにここで紹介させていただきます。なお、引用文以外の文責、および引用のしかたに関する責任はもちろん私にあり…

「虜囚の記憶を贈る」第5回

こちらで紹介した野田正彰の連載の第5回。8月号、9月号と連載され10月号を立ち読みしたら載っていなかったので、「たった2回?」とおもってそれ以降確認するのを怠っていたら(論壇誌はあまりよまないもんで…)11月号から連載が再開されていた。 さて、第5回…

『最後の皇軍兵士』

清水光雄、『最後の皇軍兵士 空白の時、戦傷病棟から』、現代評論社 『日本帝国陸軍と精神障害兵士』でもとりあげられていたルポ(1985年)。国立下総療養所で療養生活を送っていた頭部戦傷兵士、精神障害兵士に光を当てたもの。帯の紹介文(序章の一文を少…

「NEWS23」で南京事件についての証言を紹介

危うく見逃すところでしたが。海軍の元水兵の証言として、中山埠頭で2、30人を機関銃で殺害しているのを12月18日以降連日目撃した、という内容でした。

やばい…

探しものをしていたら覚えのない紙包みがあるので開けてみたところ、2ヶ月ほど前に買った古本だった(袋に入れるんじゃなく包装紙で包んでくれる古書店、ありますよね)。買ってきて包装も解かずに放置して、放置していることすら忘れかけていたというわけで…

『前衛』1月号、『世界』臨時増刊

『論座』と『世界』の08年1月号で南京事件70周年にちなんだ特集が組まれていることは青狐さんがすでに紹介されているので、ここでは別のものを。まずは『世界』が沖縄戦問題特集の臨時増刊号を出している。「沖縄戦と「集団自決」―― 何が起きたか、何を伝え…

「新聞と戦争」、「南京」の章に

朝日新聞夕刊で連載されている「新聞と戦争」だが、先週の金曜日から「南京」と題する章に入っている。明後日(14日)の南京陥落70周年を念頭においたと思われるタイミング。今日(12日)の第4回では、上海に着いたばかりの朝日新聞特派員が「両手を後ろ手に…

『「ザ・レイプ・オブ・南京」を読む』

巫召鴻著(山田正行解説)、『「ザ・レイプ・オブ・南京」を読む』、同時代社 かつて出版直前までこぎつけながら結局出版されなかったアイリス・チャンの The Rape of Nanking の邦訳を出した出版社が同時に刊行したもの。広告を最初に見たときには訳注・解…

戦場体験放映保存の会

「無色、無償、無名」をモットーに、戦中・戦後世代、あらゆる人の参加・協力によって成り立つ。戦場体験放映保存運動。 とのことです。インターネットでも映像を配信しているようです。

淵田美津雄自叙伝

月刊『現代』の1月号に「真珠湾攻撃総隊長『奇蹟の手記』」という「発掘スクープ」が掲載されている(著者は中田整一)。真珠湾攻撃の指揮を執った淵田美津雄海軍中佐(当時、敗戦時大佐)が講談社から刊行された(『真珠湾攻撃総隊長の回想 淵田美津雄自叙…

またすごいひとが現われた…

「南京の真実 情報交換掲示板」のスレッド147ですが。巣鴨拘置所の教誨師だった花山信勝氏が記録した松井大将のことばを「この文章から見えるのは、慰霊祭で復讐に駆られた兵と師団長が、誇り高いシナ人の死体を粗雑に扱い、作業する捕虜等に乱暴を加えた様…

第32軍司令部の実態

米国陸軍省編の沖縄戦史、『沖縄 日米最後の戦闘』(外間正四郎訳、光人社NF文庫)を読んでいると、当初の長期持久戦の方針を覆して第24師団を主力とした積極反攻を決定した5月2日の第32軍の作戦会議について、「酒は流れるようにくみかわされ、会議は次第に…

グアムにおける住民虐殺

安禅不必須山水 「バンギ岬の白い十字架」 このエントリとの関連で。日本軍将兵の死さえ忘却するようなら現地住民の死などなおさら…ということだろうか。

10月2日付けエントリのコメント欄について(続き)

ni0615さんのコメントが制限に引っかかって非表示になっておりますので、転載させていただきます。 ni0615 『ほらほら、あなたが努力しても引用できないことで証明されましたね。 曽野綾子はさんざん赤松嘉次に密着会話しながら、 当の本人から 『「自決する…

10月2日付けエントリのコメント欄について

例によって一日のエントリあたりのコメント量の限界に到達したようです。「教科書に「軍命令説」が書かれてきた」という誤った事実認識を前提として粘着コメントを続けている人物がいますが、彼がこのデマをデマと認め撤回・謝罪しない限り私は相手にしませ…

『イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策』の書評が出た

アメリカとイスラエル以外では誰でも知っていることが書かれている*1本、『イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策』の書評が今朝の朝日新聞に載っている。評者は酒井啓子。なにぶん、「アポロは月に行ってない」と主張するひとが翻訳しちゃってるので「陰…