南京事件

主要エントリリスト(南京事件関連)

固有名詞としての「南京大虐殺」 南京からベイルートへの道 南京事件否定論の背景と日本政府の不作為 「南京事件はマボロシだ」ということを証明せよ、という要求は「悪魔の証明」の要求ではない 南京事件否定論と本質主義 14万人と7万人、30万人と… 「命令…

『南京事件と新聞報道』

-上丸洋一『南京事件と新聞報道 記者たちは何を書き、何を書かなかったか』、朝日新聞出版、2023年 publications.asahi.com 元『朝日新聞記者』の上丸洋一氏が先月刊行したのがこの『南京事件と新聞報道』。いかにも元新聞記者らしく、当時の新聞報道をひろ…

国会図書館「デジタルコレクション」の恩恵

著作権が消滅した資料をデジタル化して利用可能にする国立国会図書館の「デジタルコレクション」が近年大幅に拡充されたことはご存じの方も多いかと思います。国会図書館に出向かなくても自宅から閲覧できる資料が増え(利用者アカウントは必要なケースが多…

ただの厄介払いに歓喜するひとびと

昨年書いた「85年目の12月13日」という記事に噴飯もののコメントが付いていました。 たけぞう 誠に残念です・・・ 外務省ホームページの、南京戦で「非戦闘員の殺害があったことは否定できない」との記述の根拠を質問したところ、林外相は「外務省が作成した…

「……とされる」の極限

もう先月のことになりますが、『毎日新聞』のウェブ版に面白そうな記事がありました。 mainichi.jp (アーカイブはこちら) 熊本県宇城市の墓地に墓石に刻まれた文字の一部が削り取られた墓があり、日中戦争初期に戦没した兵士の墓らしい……。45年の敗戦時に…

85年目の12月13日

南京事件に関して「12月13日」を焦点化することは、それ以前に農村地帯で行われていた虐殺を後景化してしまうおそれがありますが、象徴となる日付を選ぶとすればこの日であろうというのもたしかです。 7月7日や9月18日と同様、日本のマスメディアは「中国で…

毎日新聞で南京大虐殺否定論批判

4月1日と8日の『毎日新聞』夕刊に「日本国紀「南京大虐殺はウソ」論を検証 上・下」が掲載されました(大阪本社版)。インタビューを受けているのは笠原十九司さんです。 4月1日夕刊 4月8日夕刊 ご覧の通り(新聞としては)かなりのスペースを割いています。…

『中国戦線、ある日本人兵士の日記』

-小林太郎(笠原十九司、吉田裕編・解説)『中国戦線、ある日本人兵士の日記 1937年8月〜1939年8月 侵略と加害の日常』、新日本出版社、2021年2月 bit.ly 2015年10月4日号の『しんぶん赤旗 日曜版』に「遺族が公開 虐殺生々しく 上等兵の日誌」と出して報じ…

2020年12月13日の日本メディア

今年もこの体たらくです。 Google ニュース検索「南京」 Google ニュース検索「南京」 Google ニュース検索「南京」

“東中野修道の弁明”

夏淑琴さんとの裁判に破れ出版社と連帯して400万円の損害賠償を支払うよう命じられて以降、右派論壇から姿を消していた東中野修道氏が、2013年から亜細亜大学法学研究所の紀要『亜細亜法学』にひっそりと寄稿を再開していたことは知っていたのですが、表舞台…

いまだ「百人斬り訴訟」の結果を否認し続ける yamamoto8hei

yamamoto8hei というツイッターIDを持つ、偽ユダヤ人ワナビーのことは当ブログの読者の方ならご存知かもしれません。かつて「一知半解」というハンドルで当ブログの「百人斬り」関連記事にコメントしていたこともありました。「て、ゆーか一知半解?」とか薄…

「南京事件ー日中戦争 小さな資料集」「南京事件資料集」、サイト移転

みなさまごぞんじ、ゆうさんの「南京事件ー日中戦争 小さな資料集」と kk-nanking さんの「南京事件資料集」が、いずれもプロバイダのサービス終了に伴い移転されています。 新しいサイトはそれぞれ http://yu77799.g1.xrea.com http://kk-nanking.main.jp/i…

「したとされる」はいつごろから?

7月7日、9月18日がそうであったように12月13日もまた「現地で追悼式典」云々という報道に終始した日本のマスメディア。『朝日新聞』なんかは14日朝刊にこんな記事を載せただけです。 さて、少なからぬ方が13日にSNSで批判的に指摘されていたのが、日本メディ…

「特集ワイド 「NNNドキュメント」清水潔さんが検証 南京事件「否定論」なぜ」

毎日新聞 2018年6月1日 東京夕刊 「特集ワイド 「NNNドキュメント」清水潔さんが検証 南京事件「否定論」なぜ」 NNNドキュメントの「南京事件2 歴史修正を検証せよ」が放送されたのをうけた毎日新聞の特集記事。ちょっと見過ごせない箇所があるのでコメ…

松尾一郎「『「南京事件」を調査せよ』絶版のすすめ」

松尾一郎、「『「南京事件」を調査せよ』絶版のすすめ でたらめ「日テレ」ドキュメンタリー」、『歴史通』、2017年4月号 「松尾一郎」という人物をご存知でしょうか? 南京事件の“証拠写真”についての検証結果を東中野修道らにパクられた……と主張している人…

NNNドキュメント'18「南京事件II」

2018年5月13日(日) 24:55〜 日本テレビ系列 NNNドキュメント'18「南京事件II」 シンプルすぎるタイトル予告から判断するに、前回と同様放送直前に実際のタイトルが公表されるのかもしれません。内容案内から判断すると、財務省などで露呈したずさんな(と…

横山エンタツ、南京訪問時の日記発見

もう一月ほど前のニュースですが、「わらわし隊」の一員として1938年の1月に南京を訪問した漫才師、横山エンタツの日記の写しが発見されたことを『朝日新聞』が報じました(1月19日朝刊)。1月23日に南京に到着していますので、まだ埋葬の終わっていない遺体…

現在の知識を過去に持ち込む否定論

南京事件否定論者が敗残兵の殺害を正当化する際に持ち出す論拠に、「見逃せばまた戦線に復帰してくるから」というものがあります。南京攻略戦が国際法的には戦争でもなく、かつ「居留法人保護」等の名目で正当化できる余地のある軍事行動でもない、ひたすら…

「通説」を語る資格

もっぱら「パン屋→和菓子屋」が話題となっている高校教科書の検定結果ですが、もはや驚くまでもないこととして南京事件の犠牲者数に関する記述が後退させられています。朝日新聞の報道によれば、文科省教科書課は「20万人以上は学問的通説ではないなど問題…

『南京の真実』第三部「支那事変と中国共産党」、完成(?)披露試写会

去る1月30日に予告されていた映画『南京の真実』の第3部の完成披露試写会の報告が、チャンネル桜の1月31日付【Front Japan 桜】で行われています(4分25秒あたりから)。試写前の監督挨拶でいきなりのお詫びが。ブルーレイディスクの作成過程にミスがあり映…

産経新聞今昔物語

南京事件否定論者が最後に逃げ込むのが「しかしとにかく30万じゃない」という主張です。ではこの点について、「新しい歴史教科書をつくる会」が結成されるなど歴史修正主義運動が盛んになる1990年代後半より前の『産経新聞』にはどのような記事が掲載されて…

あれ? 「南京の真実」続編は?

既報の通り、チャンネル桜の水島社長は昨年中に映画「南京の真実」を完成させると宣言していたのですが、映画の公式サイトにもチャンネル桜の公式サイトにも完成を知らせるアナウンスはありません。年末年始の【直言極言】でも完全にスルーしています。 http…

映画『南京の真実』シリーズ、いまだ何の告知もなし

先日お知らせしました通り、『正論』の連載「映画「南京の真実」製作日誌」最終回(11月1日発売の12月号掲載)において、水島総氏は「映画「南京の真実」の続編は、本年十二月までに完成し、来年初頭より全国で公開を行う予定となった」と宣言しています。そ…

「印象」はダメだが「ありそうな話」ならオーケーという『産経新聞』

NNNドキュメントの「南京事件 兵士たちの遺言」にケチをつけようとして日テレに一蹴された『産経新聞』が再び挑む! 「南京事件」番組、日テレは本紙検証に抗議も、賞の選奨委ですら「虐殺写真」と認識 なんともいじましい記事です。選考委員会のやることな…

水島社長の『正論』連載がついに終了!

毎月月末から月初めは月刊ウヨ論壇誌の発売日ということで、近所の書店で立ち読みチェックをするという羞恥プレイをしてきたのですが、『正論』の目次を開くと驚愕の事実が! (画像は『正論』公式サイトのスクショより。なおこのリンクから16年12月号の目次…

産経新聞、「南京事件 兵士たちの遺言」に挑む

産経ニュース 2016.10.19 【歴史戦】「虐殺」写真に裏付けなし 同士討ちの可能性は触れず 日テレ系番組「南京事件」検証 お得意の「写真」攻撃が記事の中心です。しかし番組でのその写真の扱いは、小野賢二さんの調査によって実態が明らかになった虐殺とは別…

【誤報】「南京事件 兵士たちの遺言」再放送【誤報】

地上波ではなくBS日テレで、ですが。8月21日午前11時より NNNドキュメント15' の「南京事件 兵士たちの遺言」が再放送されます。←誤報でした。申し訳ございません。ただし、こちらは本当です。→また番組スタッフの一人清水潔さんの著書『南京事件を調査せよ…

史実究明の貢献者、「百人斬り」を語る

産経ニュース 2016.8.5 【新閣僚に聞く】稲田朋美防衛相 「(百人斬りは)なかったと思っている」「政治家であれば誰しも首相を目指している」 (……)昭和12年の南京攻略戦について報道された旧日本軍の「百人斬り」については「なかったと思っている」と指…

もう9年経つんですけど……

自分が担ぎだした田母神俊雄と選挙資金をめぐって泥試合を続けているチャンネル桜の水島社長。しかしカネのはなしとなると気になりますよね。映画『南京の真実』はどうなったのか? と。久しぶりにホームページをチェックしてみたら、「ご支援の状況」こそ「…

2・26事件から80年

80年前の今日は2・26事件が勃発した日ですが、このクーデター未遂事件(ないしクーデターを利用したカウンタークーデター事件)は翌年の南京大虐殺にも影を落としています。 上海派遣軍〜中支那方面軍の司令官松井石根は予備役から復帰して就任しましたが、…