「印象」はダメだが「ありそうな話」ならオーケーという『産経新聞』

NNNドキュメントの「南京事件 兵士たちの遺言」にケチをつけようとして日テレに一蹴された『産経新聞』が再び挑む!

なんともいじましい記事です。選考委員会のやることなすことに受賞する側が責任をとる必要などあるわけありません。もちろん、作品の本質に関わるような誤解を選考委員会がしているというのなら話は別ですが。この場合、陣中日記等をもとに明らかにされた虐殺の事例に引きずられて写真について勇み足なコメントをしてしまった、というだけのはなしです。戦後になってから出てきた「自衛発砲説」なんかをぬけぬけと主張することに比べれば、どうということはありません。
そもそも『産経新聞』基準では、伝聞の伝聞を引き合いに出して「ありそうな話」だと書くのはオッケーであるわけですから、“虐殺現場にも見える写真”だって「断定」さえ避ければ「ありそうな話」と受けとっておけばいいと思うんですけどね。