淵田美津雄自叙伝

月刊『現代』の1月号に「真珠湾攻撃総隊長『奇蹟の手記』」という「発掘スクープ」が掲載されている(著者は中田整一)。真珠湾攻撃の指揮を執った淵田美津雄海軍中佐(当時、敗戦時大佐)が講談社から刊行された(『真珠湾攻撃総隊長の回想 淵田美津雄自叙伝』)のにあわせた記事。真珠湾攻撃における「九軍神」誕生の裏話、ミッドウェー海戦レイテ沖海戦の回想、被爆直後の広島、長崎を調査した体験、そして戦後にキリスト教に入信してアメリカで伝道活動を行なうようになった経緯などが記されている…と、記事を読んでみるとなかなか面白そうだったので自叙伝も購入。
この原稿もほぼ書き上げられた状態で本人の没後長男が長く保管してきたとのこと。日中戦争アジア・太平洋戦争の当事者の多くが世を去る一方で、当時の日記などの資料が発掘・公開されるケースは(当ブログでもいくつか紹介してきたように)まだまだあるわけで、調査をするのに遅すぎるということはないのだ、と思い知らされる。