潔くないと言えば…

この人も同じ。

ニューズウィークのインタビューに答えて、安倍首相は慰安婦問題についての「責任」を認めた:

We feel responsible for having forced these women to go through that hardship and pain as comfort women under the circumstances at the time.

河野談話よりはっきり「われわれが慰安婦を強制した責任」を認めている。これで日本政府は「有罪」を自白したことになる。外務省の事なかれ主義に、とうとう安倍氏も屈したわけだ。「とりあえず頭を下げておけば何とかなる」という日本的感覚が国際政治の場で通じないことは、河野談話で思い知らされたはずなのに、こういう重大発言を週刊誌相手にさせる外務省(あるいは世耕補佐官?)の感覚も信じられない。

「国際政治の場で通じない」のはなんだったかと言えば、河野談話ではなくて「狭義の強制/広義の強制」を区別してみたり「商行為」だと言って日本軍を免責する主張の方だったわけだが…。最初から「河野談話の継承」を前面に出してブレなければ下院決議を阻止することも可能だったろうに、この池田氏のような人々に支えられた安倍発言が却って事態を悪化させたことは断じて認めるつもりがないらしい。痴漢冤罪との類比が的外れなのは言うまでもないので、指摘にとどめる。


小倉秀夫さんが国会議事録から「慰安婦」という語の用例を紹介しておられるが、内容的にもなかなか興味深いので、みなさんにもご一読いただきたい。