『いのちの戦場―アルジェリア1959』

3月23日の朝日新聞(大阪本社)夕刊芸能欄にアルジェリア独立戦争を描いた仏映画『いのちの戦場―アルジェリア1959』(フローラン・エミリオ・シリ監督)が紹介されている(3月6日の毎日新聞でも簡単に紹介されている:魚拓)。

 アルジェリア戦争はその賛否をめぐって仏国内が割れ、仏内政にも大きく影響。そのトラウマから仏では口にすることもはばかられてきた。マジメル〔映画を立案し主演している俳優。引用者〕自身、歴史の授業でも戦争についてほとんど学ばなかった。「フランスに最も深い傷を負わせた戦争なのに、最も語られない戦争。だからこそ人々の意識を喚起したいと考えた。(後略)

フランスと言えばトルコのEU加盟問題をめぐる焦点の一つとなっているアルメニア人虐殺について、これを否定することを禁じる立法(アルメニア人虐殺否定禁止法)を行なった一方で、学校教育においてフランスが北アフリカ(の旧植民地)で果たした積極的な役割を認めさせようとする帰還者援護法第4条が批判を浴び、1年弱で廃止されるに至ったことは記憶に新しい。