「証拠を出せ? 出したらちゃんと自分の目で見るんだろうな?」その10

  • 「資料構成 戦争体験記・部隊史にみる日本軍「慰安婦」(4)」、日本の戦争責任資料センター、『季刊 戦争責任研究』第70号、2010年冬、66-75ページ
  • 「資料構成 戦争体験記・部隊史にみる日本軍「慰安婦」(5)」、日本の戦争責任資料センター、『季刊 戦争責任研究』第71号、2011年春、50-58ページ

第70号は「六、ソ連軍の性暴力の犠牲にされる日本軍「慰安婦」など」と分類される資料群、第71号は「七、戦時性暴力に関する日本軍将兵の意識」と分類される資料群を紹介しています。後者はさらに「1.日本軍「慰安婦」制度を肯定・是認する意識」と「2.軍慰安所通いをやめた軍人、最初から軍慰安所を利用しなかった軍人・軍属」とに下位分類されています。旧日本軍の性暴力については、現役兵よりも年長で妻帯者も多い予備役・後備役兵によるものがひどかったとする証言がいくつもありますが、他方で妻子のことを思うと「慰安所」に行く気になれなかった、というケースもあったことがわかります。

  • 「【資料紹介】東京裁判と性暴力―中国とフィリピンを例に」、戦争裁判と性暴力・資料編集委員会、『季刊 戦争責任研究』第61号、2008年秋、28-37ページ

前回『東京裁判―性暴力関係資料』を紹介いたしましたが、その一部は先行して『戦争責任研究』でも紹介されています。単なる裁判資料の抜粋ではなく、検察側の立証戦略なども分析されており、『東京裁判―性暴力関係資料』が入手困難なのでなんとかさわりだけでも知りたい、という方にはこちらをご覧いただくという手もあります。