関東大震災・朝鮮人虐殺と七平メソッド

いまから90年前に起きた関東大震災後の朝鮮人虐殺も歴史修正主義者による攻撃の対象となっていることは、東京都と横浜市が独自教材の記述を「改悪」したことによって、改めて明らかになりました。
http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/?p=3226
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130828/k10014109741000.html
当ブログでこの朝鮮人虐殺を扱ったエントリはそれほど多くなく、しかも「9月1日」に書いたものと、『ホテル・ルワンダ』パンフレット論争の際に書いたものが大半を占めている状態で、きちんと情報発信してきたとは言い難いところです。その多くないエントリのなかで今でもお読みいただくに値するかなと思うものが2つほどあります。

石原慎太郎の「三国人」発言を参議院外交・防衛委員会で追及した佐藤道夫議員の質問を紹介しております。のらりくらりと答弁する防衛庁長官に対して「大変高給をはんでおられるようでありまするから、こんなことをコメントすらできないという、何か小学生みたいにしか思えない」などと迫り、事実上「石原発言には具体的な根拠はない」と答弁させたことは評価に値するのではないかと思います。

朝鮮人虐殺は偶発的だった」と印象づけるために、関東大震災を体験したという「日本人の友人の御母堂」の「思い出話」を引用しているのですが、なんとその内容はすべて「御母堂」の推測に過ぎない、というインチキです。『日本人とユダヤ人』を久しぶりに読み直してこのインチキを発見した際には、右派論壇人のインチキに慣れっこになっている私もちょっとびっくりしました。