答弁と称する事実上の逃避

昨日のエントリを書いた時点では公表されていなかった、「強制連行を示す証拠はなかったとする二〇〇七年答弁書に関する質問主意書」への答弁書が公開されました。

衆議院議員赤嶺政賢君提出強制連行を示す証拠はなかったとする二〇〇七年答弁書に関する質問に対する答弁書


 先の答弁書(平成二十五年六月十八日内閣衆質一八三第一〇二号)五及び六についてでお答えしたとおり、政府の認識は、衆議院議員辻元清美君提出安倍首相の「慰安婦」問題への認識に関する質問に対する答弁書(平成十九年三月十六日内閣衆質一六六第一一〇号)一の1から3までについてでお答えしたものと同じである。
(http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b185007.htm)

しんぶん赤旗はこの答弁書について「強制連行を示す証拠はないとする答弁書」と報じていますが、厳密にいえば安倍内閣も「強制連行を示す証拠はない」と主張することはできてないんですね。なんとかの一つ覚えのように「同日の調査結果の発表までに政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述も見当たらなかった」(強調引用者)と言っているだけです。しかしこの(2007年の)答弁自体が虚偽ではないかと追及されているのにただそれを繰り返すことしかできない、という事態がなにを意味しているかは明確でしょう。