東京裁判全記録、整理完了

NIKKEI NET 08年9月10日 「東京裁判、全記録明らかに 国立公文書館が整理完了

 日中戦争、太平洋戦争の政府、軍指導者を裁いた極東国際軍事裁判東京裁判)判決から今年11月で60年を迎えるにあたり、国立公文書館(東京・千代田)は所蔵する裁判記録(和文)の整理とマイクロフィルム化を完了した。
 同裁判全文書のマイクロ化は初めて。法廷に提出された被告尋問書や軍の機密文書などの書証の閲覧や検索、複写が可能になった。

なぜこれほどの時間がかかったのか? と同時になぜマイクロフィルム化だけでデジタル化ではないのか? という疑問を抱かざるを得ない報道です。東京裁判の歴史的意義を否定するにせよ高く評価するにせよ、あるいはその事実認定の多くを否認するにせよおおむね肯定するにせよ、裁判についての議論は裁判記録がなければ始まらないわけで。日本側での文書公開が遅れていたため研究者がアメリカの公文書館詣でをしなければならないといった倒錯した事態も起きていたわけです。次のステップとしては速やかな電子化とネットでの公開を期待したいと思います。