本来ポジティヴなはずの単語に泥を塗る人々

「未来志向」とか「流れを全体的に捉える」というのは素晴らしいことですよね。でも、こういう人々の口から出てくるととたんに色褪せてしまいます。

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 ただ、こうした声は首相にとってはあくまで「外野」。首相が信頼を置く自民党谷垣禎一幹事長は記者団に「戦前のことばかり言うのは間違いではないか」と、未来志向に重きを置くことに理解を示した。有識者会議の座長代理に就いた北岡伸一国際大学長も会合後、記者団から「植民地支配と侵略」などの文言を継承するか問われ、「世界と日本、歴史の流れを全体的に捉えるべきだ」と否定的な見解をにじませた。

ここでは「未来志向」とか「流れを全体的に捉える」は単に過去を軽視する口実でしかないわけです。