NHK教育ETV特集「祖父の戦場を知る」

またしても前半部分を見逃してしまったので(新聞の番組欄にある「語られざる南京攻略」は完全に見損なった)再放送に期待。
死を予感して「孫」世代に戦争体験を語りはじめた「祖父」たち。私が見ることができた部分では「刺突訓練」で中国人を殺害した元日本兵、「反日分子」の弾圧にあたり、「斬首」体験を持つ元憲兵ソ連軍から逃げる途中民間人殺害(中国人の老夫婦、開拓団の乳児)を目撃した元国境警備隊*1がみずからの体験を語っていた。自発的に戦場体験を語った人物の中からさらにNHKが選抜したという事情を考慮に入れても、元憲兵イラク戦争、小泉の靖国参拝による日中関係の悪化に言及しつつ過去の体験を語った動機を説明するシーンは重い。

*1:ちなみにこの方は、後に自警団に捕まり「処刑」されるが、後頭部をかすめた銃弾と銃剣による刺傷がいずれも致命傷とならず、息を吹き返した。南京事件等でも同様な生還者が証言を残しており、そのようなケースが実際にあったことをあらためて実感した。