その後の「南京の真実 情報交換掲示板」

今回もまた「さるおかた」さんは物凄いことを言い出しています。また2日ばかり待たないと投稿が公開されないと思うので、こちらに私のコメントをコピペしておきます。実際にはこれをいくつかに分割して投稿しました。

私が前回コメントを投稿したのは
「2007年8月26日 0:39」〜「2007年8月26日 1:17」なんですけど、これって28日の晩になるまで公開されてなかったんですよ。26日〜28日の間、何度かアクセスして確認しましたけど。なのに「さるおかた」さんはすでに「2007年8月27日 15:13」には私への反論を書いておられるんですね! これにはまいりました。


>中国の主張は「嘘ではないが間違いはある」ということですね?


かなり近づきましたね。こんな簡単な選択肢を想起されるのに随分と時間がかかったようですが…。
正確にいえば「100%間違い」と断定はできません。なにせ日本軍の戦闘詳報だって3分の1ほどしか見つかっていないわけですし。しかし「34万」という数字に到ったプロセスが実証的な批判に耐えないことは確かだと思ってます。


>この映画は、あくまでも中国の主張を崩すための映画です。


そうなんですか? おかしいなぁ。「製作趣旨」ではアメリカでつくられた映画も攻撃対象にしていましたよね? だいたい、30万人説(34万人説)「だけ」がターゲットなら、わざわざ映画をつくる必要なんてないじゃないですか。東京裁判では20万人という推定だし、日本の研究者の犠牲者数推定の上限がほぼそれくらいです。多くの方々から1億円を超えるお金を集めておいて、笠原十九司さんでも主張しているようなことを主張するのが狙いなんですか? それだと、募金した人々が怒りませんかね?


>それにその主張が2転3転していると言うことで、一貫性がないということです。


そうなんですか? どう「2転3転」したと仰るのでしょうか?


>僕は、あなたがあげた事件を全く知りません。


私があげた事件というのはホロコースト、シベリア抑留、東京大空襲本能寺の変、などでよろしいでしょうか? これらを「さるおかた」さんは「まったく」ご存じないのだ、と理解してよろしいでしょうか?


>あなたの目的は南京で虐殺があったと主張することのはずでは?
別の事件を持ってきて、この事件の説明が出来なければ・・・うんぬんかんぬん
>ということは、あなたは南京事件に関して何1つ説明できないと見なされますよ


ええ、ですからあなたがある歴史的出来事を「あった」と認めるためにはどの程度の「証拠」を要求しておられるのかを、南京事件を離れて一般論として確認しておきたいのです。あなたとしても「南京事件の証明にだけ飛び抜けて高いハードルを課している」という非難は避けたいでしょう?


>大震災というのは一気に広範囲に被害をもたらし
>その被害状況が予測も付かない状況です。
>だから震災の名前も、一地域に限定せず「関東大震災」や「阪神淡路大震災」のように
>広域の名前が付けられています。


関西在住の方でない可能性を考えてちゃんと「豊中市は「阪神間」に位置する都市ではない」と説明しておいたのですが…。「阪神淡路大震災」は「広域」の名前であるわけですから、「阪神」でも「淡路」でもない豊中市での被害は「阪神淡路大震災」の被害の一部ではない、とおっしゃるのですか? それとも「広域」の名前からはみ出す地域での被害も「阪神淡路大震災」の被害と認めてよいのですか?


>南京での30万人虐殺の根拠と証言をあげてください。


自分が主張していないことの「根拠」をなぜあげる必要があるんでしょう? 南京軍事法廷の判決の「根拠」をお知りになりたいのなら、
南京事件資料集 2 中国関係資料編』、南京事件調査研究会、青木書店
をご覧になればよいと思います。


>今でも被害者団体が被害認定の裁判をしているのが証拠です。

なるほど! 日本の裁判所の事実認定は信頼されるのですね? 都合のよい事実認定だけ信じる、なんてことはありませんね? まずはそこを確認させてください。
ところで南京事件に関しても生存者が裁判をしてますよね?


>ということは30万人虐殺したことを証言している人はいないと言うことですね?


バカバカしいにも程がありますね。東京大空襲で10万人(即死者の推定)虐殺したことを証言している人はいるんですか? 私は阪神淡路大震災で被災しましたが、目撃した遺体は一体だけなんですよ。前々から不思議に思っているのですが、否定派の方々は「個別の被害を積み重ねて全体像を描き出す」という作業が行なわれることを理解しておられないんでしょうか?


>ではどこから30万という数字が出てきたのですか?


南京事件資料集 2 中国関係資料編』、南京事件調査研究会、青木書店
をご覧になればよいのではないでしょうか。


>中国側は30万人など虐殺されていないと言うことを知っていたと思います。
>その根拠は、まず30万人など言い出したのは1985年になってからです。


つまり南京軍事法廷は無視する、ということですか? また、中国共産党南京事件を強くアピールするようになったのは確かに80年代に入ってからですが、そのことは「それ以前には共産党は犠牲者数が30万人もいない、と考えていた」ことの根拠には金輪際なりませんよね?


>東京裁判ででっち上げられたときも、虐殺人数は15万人程度だったとされています。


「15万」という数字にはちょっと心当たりがありません。出典をご教示いただければ幸いです。


>それから南京の安全区は感謝状を受けとっているようですね


こういう初歩的なゴマカシが通用する相手と思われたのだとすると、心外ですね。あなたがおっしゃっている文書は、全体としては「要請状」とでも言うべきものです。その冒頭で、攻城戦に際し安全区を砲撃の的としなかったことに対して謝意を述べているのであって、それ以上のものではありません。だいたい、その文書は日本軍が入場して安全区委員たちが事態を把握する以前に書かれているものですからね。


>それから、当時の中国側から「南京の死者数は2万人」と国際連盟で演説しています。
>そういうことから、中国側も30万人虐殺は無かったと認識していたはずです。


これまた初歩的なゴマカシですねぇ…。顧維鈞の演説における「2万人」は海外メディアの報道がソースでしょ? 南京を脱出していた国民党政府が38年の段階で被害の全貌を把握しているはずがないじゃありませんか。当時の認識として、「2万人」という数字が堅いものだと考えていたということを示すにすぎず、「30万人虐殺は無かった」と認識する根拠なんて彼らは持っているはずがありませんよ。


それから、私の↓の質問には答えていただけないのでしょうか?


あなたの基準に照らすなら、「南京市民も12月頃には安全な場所に避難したと考えて良いようですね」と主張するためには避難した人々の名簿があるはずなんですが、あるんですか? 名簿なんてなくても「避難したと考えて良い」と言っていいんですか?

今回は「この映画は、あくまでも中国の主張を崩すための映画です」という予防線を張ってきました。しかしただそれだけが目的なら国会議員に笠原十九司さんの『南京事件』でも配布し、英訳してアメリカの議員にも送ったりすればすむことじゃないでしょうか? アメリカの議員もまさか笠原さんを「歴史修正主義者」呼ばわりはしますまい。そんなささやかな目的のために多額の募金を集めるのは如何なものか?