教科書検定の透明性確保で一歩前進

asahi.com 2008年12月4日 「教科書検定調査官の氏名・意見内容公開へ 文科省が案

 「密室審議」の批判が強い教科書検定をめぐり、文部科学省は4日、透明性をもたせる改善案をまとめた。検定を左右する立場にありながら、これまで表に出なかった同省の教科書調査官について、示した意見(調査意見書)を検定終了後に公表するほか、氏名や職歴、担当教科も公開。文科相の諮問機関・教科用図書検定調査審議会検定審)も審査終了後に委員の担当教科や議事概要を公表し、教科書づくりに不当な介入がなかったか事後的に検証できるようにする考えだ。


 教科書検定をめぐっては、沖縄戦の集団自決をめぐり、06年度の高校日本史の検定で「日本軍の強制」の記述を軒並み削らせたことが問題化。不透明な検定制度に批判が高まり、昨年、渡海文科相(当時)が改革を表明した。
(……)
 調査官はいわば検定の「陰の主役」だが、採用基準や役割があいまいで、どんな意見を示したのかもわからず、「国の意向ありきで検定を進めているのではないか」という批判が強かった。「調査官の意見書や氏名、職歴の公表」という文科省の方針は、「ブラックボックス」という批判に応えるために考えられたという。
(……)

引用しなかった記事の結び部分で指摘されているようにかなり限られた情報公開ですが、それでも公開されないよりはずっとマシでしょう。いうまでもなく、いままで不透明な状態が続いていたことが異常なのですが。