花岡事件「和解」についての公開質問状

「薔薇、または陽だまりの猫」さん経由で。

関連エントリ
http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20070805/p1
http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20071224/p1
http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20080205/p1
http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20080813/p1


戦争被害者からの「公的」な謝罪と賠償を求める訴えに対して「和解」ないしそれに類する手段で解決を与えようとする試みへの評価が大きく分かれる事例として、もっとも有名なのはおそらくアジア女性基金でしょう。もちろん、法の壁・時間的制約・有権者の間の反発や無関心といった障害の存在を考えれば、支援者ないしそれに近い立場の人々のなかに「和解」という選択肢を選ぶひとが現われるのは理解できることではあり、またほとんどの場合そうした人々にとっても“苦渋の決断”ではあったろうと思います。他方で、「和解」というのは相互的に承認されるのでなければ和解たり得ないのですから、日本側の了解と相手(被害者)側の了解とに齟齬がなかったのかはきちんと検証される必要があります。
花岡事件」についても「和解」の内実を問い直そうという動きがあり、このたび「花岡「和解」勉強会」が原告代理人らに対し公開質問状を出したとのことです。
ただし、質問状が向けられた当事者以外の者は、自らが、原告ら(の少なくとも一部)には大きな不満を残すこととなった対応を鹿島に、そして日本政府に許している有権者の一人であるということを念頭においてこれを読むべきでしょう。