『世界』で花岡「和解」の検証

これまで何度かとりあげてきた、鹿島と中国人元抑留者との「和解」をめぐる議論に関して、今月号の『世界』が検証記事を乗せています。『世界』自身がこの議論の舞台の一つとなっていることを考えれば雑誌として当然の責任を果たそうとした、ということが言えるでしょう。

 敗戦直前に秋田県で起きた「花岡事件」。強制連行されてきた多くの中国人が殺されたが、その受難者と遺族らが鹿島を相手に損害賠償を求める裁判を起こし、高裁で「和解」が成立して8年余が経った。その「和解」をめぐって、成立の直後から批判があり、論争が行われていたが、本誌を舞台にして、昨年1月号から7月号にかけて、改めて論争が展開されたことをご記憶の読者も多いだろう。「和解」の過程で何があったのか、これまで戦後補償問題に関わりながら、「花岡和解」の直接の当事者ではなく、今回の論争に関心を寄せる3人 (有光 健、内海愛子、高木喜孝) と本誌編集長が、約半年をかけ、問題点を整理し、資料と証言をもとに検証した。

発売中の最新号ということもあり、検証内容についてはある程度時間がたってからまた改めて言及したいと思います。