「ガダルカナル島 最後の部隊 繰り返された失敗」をみて
今朝放送されたNHKの「証言記録 兵士たちの戦争」はガダルカナルに最後に投入された第38師団歩兵第228連隊の生存者が証言。番組中、ガ島視察から帰った服部卓四郎の天皇に対する報告として「軍司令官以下の戦意は旺盛であって、すでに海岸道方面の危機を克服し、補給路も確立しつつあるので、もはやこの点につき、ほとんど不安は無いものと思考する」が紹介されている。ここだけ紹介するとあたかもデタラメを報告したかのようだが、これに先立つ部分では米軍が火力で日本軍を圧倒していること、制空権を握られ、「鼠輸送」もわずかな成果しか挙げていないことが報告されている。すなわち、客観的な情勢についてはほぼ正確に把握され報告されていると言ってよい。戦況を誤摩化して楽観的な報告をするならそれはそれでわかりやすい。圧倒的な戦力差の報告に続けて楽観的な見通しを述べることが通用してしまう組織とは・・・・・・。