底抜けのシニシズム

すでにブクマ等で言及されている方もおられますが。
http://fxya.blog129.fc2.com/blog-entry-6791.html
言及されている豪紙の記事にははっきりと "no one's interest that the acknowledgement be revisited" というカー外相の発言が引用されているわけで。さらに、元ネタになっているブログのエントリでもこの発言には言及していて(噴飯ものの解説つきで、ですが)、つまりは読者たちが英文の元記事はおろか日本語のネタ元すら確認しないことをあてにした「捏造」であるわけです。すぐにバレるような嘘を平気でつき、しかもそれによって「敵を欺く」ならともかく自分と同じサイドの人間をはめる。これまでも何度か言ってきたことですが、こうしたシニシズムこそが「ネット右翼」を理解する際のキーの一つでしょう。
同じようなシニシズムは、極右人士へのお小遣い提供プロジェクトに関する報道にも漂っています。

 アパグループが平成20年に始めた懸賞論文もすでに5回を数えるまでになった。初回の最優秀賞は田母神俊雄航空幕僚長(当時)で、国をも巻き込んだ大騒ぎとなり新聞紙上をにぎわしたものだった。ところであまり報じられてはいないが、2回目以降もそうそうたる人物が受賞している。

強調は引用者。保守・右派を自認する言論人・知識人はあの5人が「そうそうたる人物」と形容されることをどう思っているのでしょうか? マジで聞いてみたいところです。当方のバイアスを勘案して甘めに評価しても、極右メディアの要請する下品さに耐える能力以外に、特筆すべきことなどないメンバーとしか思えません。記者も本気で「そうそうたる人物」と思ってなどいないでしょう。