わざわざ韓国に行って「日本=歴史修正主義」というイメージを強化する自称ジャーナリスト

名が体を表していない月刊誌『正論』の3月号に載っていた記事の一部が msn産経ニュースのサイトに転載されていたのですが、これがまたなんともひどい代物です。

 物語もさる事ながら、漫画の絵も素人レベルで、内容を事実だと立証する証言もない、ある種のファンタジーで、日本糾弾のために描かれた漫画を出展したら、恥をかくのは韓国だ。ただ、担当者によると、女性家族省が公式に発表したものではないという。

「論破プロジェクト」謹製のマンガ(?)およびブースが撤去された顛末を知ったうえでこれを読むと失笑しか浮かんできませんね。
看過できないのは次のやりとりです(「担」は女性家族省側の担当者のこと)。

担「それにしても何故あなたは漫画に関心があるのですか?」

大高「売春が法的に認められた当時、民間人が経営する軍専門の慰安婦がいたのは事実ですが、・性奴隷・という表現とは乖離したものだと思っているからです。」

担「一般的な日本人もそう思っていますか?」

大高「もちろんです! 先日も沖縄の宮古島慰安婦の碑を取材しましたが慰安婦運動を推進するサヨク郷土史家でさえ、・性奴隷・は不適切だと言っていました」。

担「今ですね、吉見義明教授とか市民団体とかバウネットの主張とか研究成果を一般の日本の人はどう思っているのですか?」

大高「以前と違い、はっきりいって、彼らはまったく日本では相手にされていません」

慰安婦」問題に関して歴史修正主義者のプロパガンダが国内的に成功を収めていることは残念ながら否定し難い事実ですが、こんなことを韓国の女性家族省に「チクリ」に行ったのでは、韓国政府に「日本は国ぐるみで歴史を否認しようとしている」と思われてしまうじゃありませんか。韓国がその気になればこの取材は国際社会での日本のイメージをいっそう低下させる材料にできてしまうでしょう。まあ韓国政府が一右翼ジャーナリストの自画自賛を額面通りに受け取るとも思えませんけど。