じゃあいったい「強制労働」とはなにを意味するんだろう?(追記あり)

皆さんすでにご承知おきの件ですが。

 日本政府は5日の委員会発言で、韓国側がこだわった「強制労働」に関し「forced to work(働かされた)」との表現を使用。岸田氏はこの表現について「『強制労働』を意味するものでない」と説明した。さらに、財産請求権の問題は完全に解決済みとする従来の日本政府の立場に変わりがないことを強調した。
http://www.sankei.com/politics/news/150706/plt1507060007-n1.html

安倍内閣近現代史だけでなく日本語まで“修正”するつもりのようです。
「性奴隷」という用語の否認についても言えることですが、結局のところ同じような事態を表現することになるにしてもとにかく直裁な表現を否認し、婉曲な表現を全面に出そうとするのも、歴史修正主義の手法の一つだということですね。


追記。

「金をもらったんだから性奴隷じゃない」論と同じですね。日本軍「慰安婦」にせよ強制動員された朝鮮人労働者にせよ、事実の問題として報酬などもらえなかったケースが少なからずあることはおくとして、「無報酬」であることは「強制労働」の定義にも「性奴隷」の定義にも含まれていません。そんなことは関連する国際条約の条文を参照するまでもなく、「私は金さえもらえばどんな働かされ方をしてもかまわないと考えるだろうか?」と自問してみればわかるはずなんですけどね。しかしこんなツイートをRTしている東大の法学者って……。まあ意外でもなんでもなかったですけど。