朝日新聞「節目の9月18日」の報道

今年の9月18日も日本のマスコミは中国の記念式典を取り上げる記事ばかりでした。朝日新聞も「高官出席せず、対日関係重視か 中国で柳条湖事件の式典」という見出しだけで読むに値しないことがわかってしまいます。
さて、『朝日新聞』が「自虐」的な報道を繰り返してきたのかどうか、節目の年の9月18日、19日の記事を調べてみました。検索語は「満洲事変or満州事変or柳条湖事件」です。
・2016年
2016年09月19日 朝刊 「柳条湖事件85年、厳戒態勢で式典」
これだけです。


・2011年
2011年09月18日 朝刊 山梨全県 「日中関係、直視する機会に きょう満州事変80年 秋に企画展開催 甲府 /山梨県
2011年09月19日 朝刊 青森全県 「溥儀の忠臣に新たな光 板柳町出身・工藤忠の資料館開設や書籍発刊 /青森県
2011年09月19日 朝刊 北九 「撮影の戦跡紹介、保存訴える講演 写真家・安島さん /福岡県」
2011年09月19日 朝刊 「中国式典、反日封じる 日の丸燃やす若者も 柳条湖事件80年」
地方版の記事3つを除けば、やはり中国側の反応を伝える記事だけです。


・2001年
2001年09月18日 朝刊 北海道1 「中国侵略巡りきょう勉強会 札幌郷土を掘る会など主催 /北海道」
2001年09月18日 夕刊 忘れるなかれ(窓・論説委員室から)
2001年09月19日 朝刊 「忘れない、満州事変 中国各地で70周年行事」
2001年09月19日 朝刊 北海道1 「まちかど212 /北海道」
かろうじて18日の夕刊に「忘れるなかれ」と題するコラムが載ってますが、翌日の朝刊全国版の記事はまたしても中国側の動きについてのもの。


・1991年
1991年09月18日 夕刊 「ラジオ臨時ニュース第1号 プロイセン軍、パリ包囲を開始(あすは)」
1991年09月19日 朝刊 「満州事変60周年 中国・瀋陽で国際討論会」
18日夕刊のは記事とも言えませんから、この年も中国で開かれた討論会を伝えただけです。


・1981年
1981年9月18日 朝刊 「軍国主義的動き警戒 満州事変50周年で文化人らアピール_戦争関係」
ここからは全文検索ではないことに注意する必要がありますが、50年目の節目の年にこれだけです。


・1971年
1971年9月18日 朝刊 「「“満州事変”のころ生れた人の会」の 無着成恭_ひと」
1971年9月18日 朝刊 「天声人語
1971年9月19日 朝刊 「「日米」冷却を重視 日中好転の可能性示唆 満州事変40周年で人民日報」
国交回復前ですが、コラム2本を除くとやはり中国の反応を伝える記事だけ、というありさま。


・1961年、1956年、51年はキーワード検索でヒットする記事はすべてゼロ、です。


もちろん「○○周年」という節目とは無関係に執筆/掲載された記事は他にあるわけですが、右翼が言うように『朝日新聞』が「自虐」キャンペーンなど行っていたのであれば上記の日付はいずれもそういう記事で溢れているはずです。しかし実態はこれ。右翼は『朝日』のどこに文句があるのでしょうか?
なお、7月7日についての同様な簡易調査の結果はこちらです。