南京事件否定論史上もっともシンプルな主張
をば展開してくださったのは、「伊勢崎のジャンヌダルク」こと、性犯罪の原因はジェンダー教育だと「定義」し、「男女共同参画」の陰に潜む陰謀を喝破し、「女は女らしく、でなにが悪い」と主張しながら、男装で戦場にでた女性に自分をなぞらえ、甲冑姿の自画像をプロフィールに掲げる*1、群馬県伊勢崎市の市議会議員、伊藤純子センセイであります。
日本軍人による「南京陥落時における虐殺」が史実として言い伝えられているのは、「南京虐殺」という映像が残されていたからでした。しかし、この「南京虐殺」が「バトルオブチャイナ」という、蒋介石配下で繰り広げられた中国国民党が中国国民を射殺する映像と酷似していることが明らかになったのです。酷似している以上に、画像そのものが同じであることが判明しているのであります。
日本軍人による「南京陥落時における虐殺」が史実として言い伝えられているのは、「南京虐殺」という映像が残されていたからでした。どうです? こんな簡単なはなしがありますか? 南京事件については、否定論の主張も含めて、それなりに勉強してきたつもりだったのですが、不覚にも知りませんでした。まさに木を見て森を見ず、でしょうか。南京大虐殺の証拠たる映像「南京虐殺」がフェイクだったのなら、南京大虐殺それ自体が捏造でないはずがありましょうか!?
で、その映像って、当然東京裁判でも上映されたんですよね?
映画をつくらせた方(アメリカ軍)は当然、これがプロパガンダ映画だってことは知ってるから、そんなもの「証拠」として東京裁判に提出したりしませんでしたが。ワイドショーで事件の「再現映像」が流れたからといって、その事件が捏造だということにはなりませんわな? 「プロパガンダ映画だから、そこで描かれている事件も捏造だ」と考えるのは、「映画にあるから真実だ」と思うのと同じくらい素朴ですよ。まあ毛が三本ほど多い、という程度の違いはあるでしょうが。アメリカも60年以上前につくったプロパガンダ映画を「プロパガンダだ!」と指摘して得意になっている日本人がいる、と知ったら苦笑するでしょうね。この映画、フランク・キャプラ監督の『なぜわれわれは戦うのか?』の一巻、「ザ・バトル・オブ・チャイナ」だから、太平洋戦争について書かれた本にはたいていと言ってよいくらいでてくる、有名な映画なんだけど…。
*1:さらに言えば好きな言葉が「百万人言えども我行かん」だというのも“女らしく”ないよね。