『WiLL』、全力で侮日キャンペーンを開始

すでにご存知の方もおられると思いますし、ここをご覧になっているような方なら100%予期しておられたことと思いますが、論壇の『ムー』こと『WiLL』は新年号で田母神元空幕長を擁護する特集、いや「総力大特集」を組んでいます。

■田母神前空幕長
独占手記50枚!
中西輝政
田母神論文の歴史的意義
渡部昇一
村山談話」は「外務省談話」だ
西村眞悟
村山談話」こそ更迭せよ!
■荒木和博
「虚構の国防」で国が滅びる
西尾幹二
何に怯えて「正論」を封じたのか
田母神俊雄
「日本は侵略国家であったのか」

詳しくは他の月刊誌の新年号が出そろってからとりあげるつもりですが、とりあえずこの「総力大特集」の柱と思しき中西輝政論文を中心にざっと立ち読みしてきました。さすが『WiLL』だけあって「事実認識には多少不正確なところもあるがしかし……」的な生温い田母神擁護論ではなく、全力で「戦前の日本は、国防・防諜上もっとも警戒していた国であるソ連にいいようにしてやられた底抜けにマヌケな腑抜け国家であった」とわれらが先人をDisる挙にでています。中西センセは秦郁彦氏による批判を「陰謀隠蔽史観」と呼んで、“関東軍の謀略は認めるくせにコミンテルンの陰謀は認めないのはなぜだ〜〜”みたいなことをおっしゃってますが、要は証拠の有無(多寡)の違いですよね。まっとうな歴史学者はきちんとした証拠があるものについてはいくつも“ソ連の謀略”を認めてると思いますが。なお、案の定近衛上奏文を引き合いに出してました。
「総力大特集」より一段落ちる「総力特集」ですが、「■長谷川慶太郎 金融危機は終わりました!」なんてのはこの領域に詳しい方にぜひともレビューしていただきたいものです。なんせ麻生首相が先日購入した本の著者ですからね。「■古森義久 米メディアが報じなかったオバマ最大のタブー」については、「FOXは米メディアじゃないの?」とだけ言っておけばすむような気がします。読んでませんけど(笑)