ブクマコメについて

http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/Apeman/20100125/p1

mkd5 社会 自分の善意で他人が処罰され心が痛む、なら一応意味は通るのかなあ。そこまで読み取れるのは無理だと思うけど。 2010/01/25

そう。無理もいいところ。本人の書いたことをねじ曲げてまで擁護したってしかたないでしょ? つーか、そもそも「ごぼうを食べさせただけで死刑」ってところに疑問をもちませんか?

rinsenan 「ガメさんの本質は寓話作家なんだから、この場合ガメさんが突っ張る必要は無い」と個人的には思うんだけど。やっぱり逆鱗かなあ。 2010/01/25

このひとはカマヤンさんのところへのブコメでも「逆鱗」がどうとかおっしゃってるが、意味が分かんない。私が言っているのは「靖国問題矮小化」の件にせよ「きんぴらごぼう」の件にせよ要するに「テキトーなこと言うなよ」に尽きるんだが。「寓話」というのは嘘とは違うんですけどね。

gouk 差別の構造とか、他国を突如として陥れる悪意とかわかってないんだなこの人。まあ、確かにガメさんは偏ってるとは思うけど、何を思って何を伝えようとしているのかぐらい素直に読み取ろうよ。意地の問題なんだろうが 2010/01/25

今回の白眉はこれ。ということでidコールもしときましょう>b:id:gouk
まさに山本七平ファンなら言いそうなことを言ってる、という意味で私の「七平メソッド」臭がするという主張の傍証になってくれてます。七平センセはかつてこう言いました。

 「朝鮮戦争は、日本の資本家が(もうけるため)たくらんだものである」と平気でいう進歩的文化人がいる。ああ何と無神経な人よ。そして世間知らずのお坊ちゃんよ。「日本人自身もそれを認めている」となったら一体どうなるのだ。その言葉が、あなたの子をアウシュヴィッツに送らないとだれが保証してくれよう。これに加えて絶対に忘れてはならないことがある。朝鮮人は口を開けば、日本人は朝鮮戦争で今日の繁栄をきずいたという。この言葉が事実であろうと、なかろうと、安易に聞き流してはいけない。(後略)
(『日本人とユダヤ人』、角川文庫、194-195)

強調は引用者。以前にとある山本七平信者に対して、「朝鮮戦争は、日本の資本家が(もうけるため)たくらんだものである」って言った「進歩的文化人」って誰よ? と聞いたことがあります。「日本人は朝鮮戦争で今日の繁栄をきずいた」ならともかく、まだ占領下の1950年に始まった朝鮮戦争について「日本の資本家が(もうけるため)たくらんだ」なんて言った人間がいるのか? というのは気になるじゃないですか。しかし相手の返事は「そんなこと知らない」でした。そりゃまあ、「知らない」のは仕方ない。なんせ半世紀以上も前のことだし。そして私としてもそんなことを言った人間が皆無であるという方に賭けるつもりもない。世の中、探せばトンデモなことを言ってる人間なんていくらでもいる、ってことをわれわれは知ってるわけですし。私が驚いたのは、この七平信者が「本当にそんなこと言った人間がいるのか?」って問題をぜんぜん気にしてなかったことです。いわゆる「藁人形叩き」をやる人間の書くことは眉に唾つけて読むべきじゃないか? という発想がないんですな。なにしろ教祖たる七平センセが「事実であろうと、なかろうと」なんてこと言ってるわけですから、無理もないことなのでしょうが。(参考:http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20090917
この人にとってガメ氏のブログは「命綱」なんだそうですが、それがちゃんとしたザイルなのかちり紙でつくったこよりなのかが気にならないんでしょうかね。「偏ってる」とかそういう問題ではなくて、「ありもしないエピソードを根拠に語られる警句風の物語は、実は差別を生みだすプロパガンダかもしれない」とか思わないんだろうか。上で引用した七平センセの警句は、まさにそうしたプロパガンダであったわけだが。