人々を危険にさらしているのはどちらか?
昨晩、NHK総合の「クローズアップ現代」で「機密告発サイト・ウィキリークスの衝撃」が放映されたと思ったら朝には例のビデオが“流出”していたわけですが……。
さて、番組でも一つの論点となっていたことですが、アメリカ政府などが Wikileaks を批判する際の最大の根拠の一つは「情報漏洩によって関係者が危険にさらされる」というものです。確かに、機密情報のリークによって誰かの生命が危険にさらされるということ自体は、現実に生じうることです。Wikileaks の活動を評価する際にこの点を考慮に入れることは当然求められるでしょう。ただし、その評価は、政府や軍が機密情報を隠し通せることによって危険にさらされる命、さらには隠し通せると高をくくって意思決定をすることによって危険にさらされる命、あるいは当局の恣意的なリークによって危険にさらされる命をも考慮に入れて下されねばなりません。