ナショナルジオグラフィックチャンネル(日本)の見識を疑う
8月は地上波に加えて CATV のヒストリーチャンネル、ナショジオチャンネルの番組もあれこれ録画していたわけですが、ちょっと目を疑うような事例が。8月21日にナショジオで放送された「ナチス第2SS装甲師団 ダス・ライヒ」の番組案内です(強調は引用者)。
数々の戦線で功績を挙げ、ヒトラーはもちろんのこと、ドイツ国民全体から絶大な信頼を置かれた伝説のエリート部隊、第2SS装甲師団 ダス・ライヒ。兵士1万5千、戦車200以上から構成されるこの部隊は西部戦線、東部戦線と縦横無尽にヨーロッパ中を駆け巡り、連合国軍に苦戦を強いた。本作では未公開の映像をカラー化。戦果の裏に隠されたダス・ライヒの恐ろしい本性を明かす。
(http://www.ngcjapan.com/tv/lineup/prgmtop/index/prgm_cd/1737)
えっ? そういう視点なの? ちなみにレコーダーに記録された番組データはこうなっています。
「裏に隠されたダス・ライヒの恐ろしい本性」が省略されて、まるで武勇伝紹介番組みたいになっています。
実際に再生してみるともちろんまったくそういう内容ではありません。イントロ部分でもすでにこの部隊は次のように紹介されています。
そしてこの番組の原題は何かというと……
そう、「ヒトラーの死の軍団―ダス・ライヒ」だったのです。いくら第2SS装甲師団の戦歴が戦争犯罪、人道に対する犯罪だけに集約されるわけではないとはいえ、ちょっと“ミリタリー趣味”に寄り過ぎた番組紹介ではないでしょうか。