『不許可写真 1・2』(毎日新聞社)

このエントリへのコメント欄でいろいろと情報を提供していただいた件。図書館に『シリーズ20世紀の記憶 不許可写真 1・2』があったので借りてきました。ざっと観た限り、もちろん現代史の通説をひっくり返すような写真が掲載されているわけではないが(そんなものがあれば出版される前に大いに話題になっているはずだ)、当時も現地も知らない人間が戦史の類いを読む際には、具体的なイメージがわかないことが理解の妨げとなることがあるので、一般論として参考にはなる。
日本兵の遺体が写った写真が不許可になるのはまあ予想通りだが、現代の戦争報道を見ていてもわかるように敵兵の遺体もまた不許可の理由となっている。いまは検閲がないのに遺体の写真が新聞に載ることは滅多にないわけだが、遺体のない戦争なんてないのにね。