ニュージーランドの裁判所、イスラエル元参謀総長に逮捕状

asahi.com 2006年12月01日19時02分

イスラエル軍のヤアロン前参謀総長が02年のパレスチナ自治区ガザに対する攻撃の責任をめぐり、訪問先のニュージーランドで逮捕状を出されていたことが30日、明らかになった。逮捕状は同国検察当局の判断で執行されなかった。過剰攻撃を批判されているイスラエル軍幹部の海外渡航には、訴追の可能性がつきまとうことが改めて示された。


 ガザに本部を置くパレスチナ人権センターによると、ニュージーランドオークランド地裁は27日、ヤアロン氏の逮捕状を出した。02年にイスラエル空軍がイスラム過激派ハマスの軍事部門司令官の自宅を空爆した際、参謀総長として住宅密集地への攻撃実行を許可し、周辺の女性や子供を含む市民14人を殺害したとの容疑で、人道法のジュネーブ条約違反の疑い。


 同センターが英国の弁護士と協力して証拠を集め、同条約違反を罰する国内法を持つニュージーランドで、訴追を要求していた。
(後略)

実際に訴追することはできなかったわけだが、後略部分で紹介されている他の事例もあわせ、イスラエル軍にとってある程度の圧力になることは確かであろう。


ところで、「日本が戦争犯罪を犯したことは否定しないが、日本(とドイツ)だけが責任を問われたのはおかしい」と主張する人々は、なぜいま現にある戦争犯罪を追求して(言葉は悪いが)不公平感の払拭に務めないのだろうか。