ドイツ、「テロとの戦い」に立ち上がる

独検察、CIA職員13人の逮捕状 誤認逮捕、監禁容疑(Sankei Web 2007/02/01 10:35)

 【ベルリン=黒沢潤】ドイツ検察当局は31日、レバノン系ドイツ人が米中央情報局(CIA)に誤認逮捕された事件で、監禁容疑でCIA職員13人の逮捕状を取ったことを明らかにした。


 このドイツ人は独南部出身の無職ハレード・マスリ氏(43)で、2003年12月、テロ活動に関与したとしてマケドニアでCIA職員に拘束された後、アフガニスタンで過酷な尋問を受けたとされる。しかし、のちに人違いであることが判明、04年5月にアルバニアで釈放された。
(中略)
 一方、マスリ氏が拘束中、ドイツの諜報機関要員とみられる男性からも尋問を受けたと主張していることが事態を複雑化させている。シュレーダー前政権はイラク戦争に強く反対したことで知られるが、諜報機関を統轄する立場にあった同政権のシュタインマイヤー首相府長官(現外相)が実は裏で米国と協力していた疑いがあるとして非難の矢面に立たされている。

まあ実際に逮捕状がモノを言う可能性は低いですが。
他方、このようなニュースも。
英で反テロ法違反8人逮捕、兵士の誘拐・殺害計画かYomiuri Online 2007年1月31日23時47分)

【ロンドン=本間圭一】英警察当局は31日、反テロ法違反容疑で8人を逮捕した、と発表した。


 8人はいずれも中部バーミンガムで拘束され、テロへの関与、準備、扇動をした疑い。テロの舞台は英国内とみられる。英スカイテレビによると、計画の中には、20歳代の英国人兵士を誘拐し、殺害する様子をおさめたビデオをインターネット上で公開する手口も含まれていた。
(後略)

以前、集団暴行の場面をビデオで撮影してネット上にアップロードするという悪質ないじめの事例が増えている、という報道があったので混乱したのだが、イラクで頻発している拉致殺害事件と同種の計画だった、というのが当局の主張のようだ。テレビの報道ではムスリムの兵士を標的にしていると言っていたのだが、もしそれが本当だとすると欧米のイスラム社会にくさびを打ち込もうとする目論見ということになり、治安当局以上にムスリムコミュニティの対応が重要となりそうだ。