見逃した…
昨晩はNHKの「その時歴史が動いた」で「軍服を脱いだジャーナリスト」と題して(新聞のテレビ欄では「日米開戦を予測!日露戦争元軍人の軍備撤廃メッセージ」と表記)元海軍士官水野広徳をとりあげていたのだが、見逃してしまった。もっとも、近日中に再放送があるようです>同様に見逃した方。VTRで秦郁彦センセが登場するとのこと。
3月5日放送の第317回は河井継之助をとりあげるとのこと。戊辰戦争をどう記述するかは日本の近代史を考えるうえで非常に重要なポイントなのだが、河井継之助というのは白虎隊と並んで戊辰戦争を物語として消費するためのシンボルとして機能しているところがあって、どう扱われているか気になるところ。自分で言及しておいてなんだが、「その時歴史が動いた」という番組タイトル(が象徴するコンセプト)があんまり気に入らなくてほとんど観てないんですよね、このシリーズ。
当ブログでも何度か著作に言及した星亮一氏はあいかわらず精力的に戊辰戦争について書いていて、今年にはいってからも2冊(三修社の『幕末史 激闘薩摩・長州・会津』、だいわ文庫の『偽りの明治維新―会津戊辰戦争の真実』)が刊行されている。また、吉川弘文館から石井孝の『戊辰戦争論』が復刊されていてる(「歴史文化セレクション」という復刊企画の1冊として)。こちらは古典的研究の一つだが、奥羽列藩同盟への評価が非常に低いことで知られていて、家近良樹氏による解説でもその点に言及があった。実は星亮一氏は「石井先生の弟子の一人」(『よみなおし戊辰戦争』、ちくま新書、163ページ)とのことである。星氏は東北大学卒とのことなので、石井氏が東北大学教授だった当時の学生、ということであろうか。