沖縄で米軍の遺棄化学弾?発見

昨日の夕刊では、旧日本軍の遺棄化学兵器処理事業にからむパシコン(PCI)事件*1で荒木容疑者が逮捕された(特別背任容疑)ことが伝えられたが、今朝の朝刊では沖縄で米軍の遺棄化学弾(迫撃砲弾)らしきものが見つかった、との報道が。

沖縄に遺棄化学弾? 22発、大戦で米軍使用の可能性
asahi.com 2008年4月24日


 防衛省は23日、沖縄県浦添市で今月中旬、陸上自衛隊が不発弾として回収しようとした米軍の迫撃砲弾の中に、化学弾の可能性がある22発が含まれていたと発表した。外形などから沖縄戦当時のものとみられる。現場からの移送をいったん中止し、米軍などに照会して特定を急いでいる。


 化学兵器の化学弾と判明すれば、米軍が沖縄戦の際に持ち込んでいた可能性が出てくる。日本国内で米軍の遺棄化学兵器が見つかったケースは過去に例がないという。
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 22発は「M57迫撃砲弾」で、同型弾には通常弾の液体発煙弾と、致死性の高い薬剤などを含んだ化学弾の2種類がある。危険を避けるため、近く気密性の高い容器に収納して移送・保管する予定。砲弾は腐食が進んでいるが、内部の液体が漏出するような危険な状態ではないという。浦添市那覇市に隣接する沖縄本島中部の住宅密集地。


 沖縄戦で米軍が化学兵器を持ち込んだり、使用したりしたという明確な証拠は見つかっていない。
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仮に見立てとおり化学弾だったとしてもどのような種類の薬剤か、また実際に使用したのか旧日本軍が使用した場合に備えて配備していただけなのか、はさらなる検証を要する。念のため。しかし仮にびらん性ガス弾だったとして、自衛隊と米軍がそれをきちんと発表するのか? というところも要注目。まあ化学兵器の開発、保有自体は当時違法ではなかったから、実際に使用したという疑惑と結びつかないかぎり、配備していたことは認めるのかもしれないが。

*1:事件発生は小泉内閣時代。