捏造は否定派の「手法」の一つであること

私たちは普通、自分が読む文章の書き手を基本的には信用するものです。もちろん、始めから批判が目的で読むような場合は別ですが、そうでないかぎり例えば引用がなされていてもいちいち原典にあたって引用の正確さを確認するようなことはしません。書き手の誠実さを(デフォルトでは)信頼していることやなるべく手間は省きたいということに加え、ちょっと調べられればすぐばれるようなインチキはしないだろう、と思うからです。しかしこの信頼(と時間の節約)を逆手にとってインチキをする輩がいます。原典の論旨を歪める恣意的な引用や、原文を歪める捏造というインチキです。以前に紹介した例では次のようなものがあります。
http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20081231/p2
数多くの資料を照らし合わせていけば南京事件の実在それ自体は疑う余地のないことなので、それを否定しようと思えばどうしたって捏造を含むインチキに頼らざるをえないんですね。もう一つ、十条さんが指摘されているインチキの事例もご紹介します。「映画館に千人ほどの中国人を詰め込んで」という原文を「映画館で千人余りの観客を」と改竄して元日本兵の証言を否定しようとする、実にセコいインチキです。
http://d.hatena.ne.jp/jujo/20091225/1261743061