「ピースナイター2015」は「誤解」を広めるか?

ユニフォームの片袖には今年度、原爆死没者名簿に記載される人数を当日刻印し着用します。

リンク先で「写真は2014年8月6日時点での人数です」とのキャプション付きで掲示されている写真からは「292325」という数字を読みとることができます。
広島市の原爆死没者名簿に記載されるための資格は「広島に投下された原子爆弾により死没した方やその後に死没した方(被爆者健康手帳の有無、国籍は問いません。)」とされており、原爆と死亡との因果関係について証明がなされていることは要件となっていません(被爆者健康手帳を持っていない場合でも)。その結果、日本で一般に広島原爆による犠牲者数として用いられることの多い「14万人」の倍以上の方が名簿に記載されることとなっています。
「追悼」の文脈においては、このように犠牲者の範囲を最大限広げて考えることは全く妥当だと私は思います。しかし「20万人の慰安婦」とか「南京虐殺の犠牲者30万人」といった表現にクレームをつける連中は、原爆死没者名簿の人数を看過できないはずです。