「ヒトラーは“ジャンキー”?」

ヒトラーの主治医モレルの日誌には、ナチス総統が薬物を常用し麻薬の依存症に陥っていく過程が記録されていた! ナチス・ドイツの“暴走”は、麻薬によって加速したのか?

ドイツで2016年に出版され、世界的な注目を集めた「第三帝国“薬中”の真実」。番組は、著者ノーマン・オーラーの調査を元に、ヒトラーが薬漬けになっていく過程とドイツの興亡を、新たな視点で描いていく。第二次世界大戦開戦の頃のメタンフェタミン。米国の参戦後、不眠症を訴えたヒトラーが手を出したオイコダル(オキシコドン)という鎮痛・麻薬作用がある“劇薬”・・・日誌には、ヘロインやモルヒネの文字も!
(http://www6.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/index.html?pid=180424)

本当に見たかったのは翌日、翌々日に前後編で放送された「ダス・ライヒ 〜ヒトラー “死の部隊”〜」の方で、いわばついでに録画したもの。
ヒトラーの薬物使用が彼の決定に与えた影響について懐疑的な歴史家の一人として登場するのがリチャード・エヴァンス。

そう、アーヴィング対リップシュタットの裁判で、被告リップシュタット側の証人になった歴史家だ。そうした見解に対するオーラーの反応がいかにも典型的。「自分の縄張り」を荒らされたくないからだろうと解釈したうえ、「重要な歴史を専門家だけに任せておいていいのでしょうか」と言っちゃう、という………。このセリフを口にする人間の主張はとりあえず眉に唾つけて聴いたほうがいい。
なお「ダス・ライヒ 〜ヒトラー “死の部隊”〜」2018年5月31日(木)午後5時から再放送。「ヒトラーは“ジャンキー”?」の再放送は2018年5月29日(火)午後5時からです。