東京都民の民度が問われている

石原知事、また「三国人」 治安対策めぐり発言

東京都の石原慎太郎知事は15日に都内であったシンポジウムで、国の治安対策を批判し、「不法入国の三国人、特に中国人ですよ。そういったものに対する対処が、入国管理も何にもできていない」と発言した。石原知事は00年にも「三国人」と発言して各方面から批判を浴び、「意図した意味と異なり、差別的に使われていた言葉だった」とした上で、「今後は、誤解を招きやすい不適切な言葉を使わない」と表明していた。


 シンポは、民間団体が主催し、テロなどに対する危機管理がテーマ。


 石原知事は00年4月の陸上自衛隊の式典で、「不法入国した三国人、外国人が凶悪な犯罪を繰り返しており、大きな災害では騒擾(そうじょう)事件すら想定される」と発言。その後、「辞書では『当事国以外の国の人』という意味で出ており、私もこの意味で使った」「在日韓国・朝鮮人をはじめとする一般の外国人の皆さんの心を傷つけたのは不本意で遺憾だ」などと説明していた。

そもそも00年の発言のときの「当事国以外の国の人」の意味だ、って言いわけが噴飯ものなのは、「第三国」は「第一国」「第二国」があって初めて意味を持つ概念だ、ってところ。例えば日本と中国が当事者なら、アメリカが「第三国」になるわけ。しかし今回にしても前回にしても日本国内の治安が問題となる文脈だから「第二国」はないわけで、それゆえ「第三国」の意味で使ったという言いわけは成立しない。「行為」ではなく「帰属」で分類されたある集団に「犯罪的」というレッテルを貼るのが大量虐殺の第一歩、というのが歴史の教えるところです。さて、この男をまた知事にしますか?