「ココログ別館」へのコメントへの返答

すっかり「跡地」状態になっている「ココログ別館」のエントリにコメントをいただいたのでこちらでお返事。
 

どうでもいいですけど、30万の人を殺すのは結構大変です。
東京大空襲や、広島長崎の原爆でやっと20万、30万の死者です。

当時日本がどうやって30万人の人々を殺したのか教えてください。
ナチスドイツでさえ、ユダヤ人を虐殺するために、ガス室をつくったりと殺すための施設や準備、組織を整えていました。

虐殺するためには、組織や準備、兵器が必要で、当時の日本が南京でそれを行ったとあなたは言うのでしょうか。

投稿 通りすがり | 2006/11/27 1:28:43

んでもって、30万クラスの殺人があれば、ナチスドイツの虐殺や東京大空襲や原爆のようにきちんと誰もが納得せざる終えないような形で歴史に残ります。
南京のように曖昧な歴史のままで30万クラスの殺人を当時日本が行ったとすれば、それはまた凄いことです。
どうやって、歴史に残らないように、30万クラスの殺人を行ったのでしょうか。
教えてください。

投稿 通りすがり | 2006/11/27 1:31:07

> 軍民あわせた
ちなみに、軍隊、軍人は戦時中に殺しても殺人(虐殺)の集計数にならないのでは?
もちろん、降伏した軍人はカウントされるでしょうが。

投稿 通りすがり | 2006/11/27 1:33:40


南京軍事法廷の(第6師団長谷壽夫への)判決では、虐殺の始まりを12月12日、もっともひどかった時期が同月21日まで、とされています。東京裁判では6、7週間(松井石根への判決)とされてます。仮に「もっともひどかった」10日間に30万人のうち20万人が殺害されたとしましょう。南京攻略戦に参加した日本軍将兵は約10万です。将兵1人当たり5日に1人殺害すれば20万人に達します。虐殺に関わったのが半分の5万人として計算しても、2、3日に1人殺害すれば20万に達します。
すでにこのブログで指摘したことですが、圧倒的物量の空爆よりも歩兵によるしらみつぶしの掃討の方が大きな犠牲者を出すことは不思議でもなんでもありません。ルワンダの虐殺を想起すればわかるはずです。


ホロコーストだって否定する人間いるわけなので、「誰もが納得せざる」を得なくなるような証拠、というのは実はないんですね。東京大空襲だって、確認されている遺体以外にも犠牲者がいるとされています。ドレスデン爆撃についても犠牲者数について諸説あります。
他方、南京事件についてもちゃんと「歴史に残」っています。それを認めようとしない人がいるだけで。

少なくとも日本側の研究者についていえば、戦闘行為による死者は除外して犠牲者数を数えていますよ。投降したのに殺されたりした軍人のケースだけを数えてます。
それから、「虐殺」と「違法な殺人」は必ずしも一致しないカテゴリーです。「違法だけど、それほどむごたらしくはない殺害」とか「殺すこと自体は合法的なケースだが、殺し方が残虐」という記述は十分意味を持ちます。例えば日本人は、原爆の犠牲者数から軍人・軍属の数を差し引いて計算したりはしてませんよね? まして、日本軍は宣戦布告もしていないのに南京まで進撃したわけです。戦闘中の殺害まで「違法」だと言うならともかく(そう主張する余地もないではないと思いますが)、「虐殺」だという主張は決して無茶とは言えないでしょうね。