朝日新聞、「歴史と向き合う」第5部

朝日新聞、「歴史と向き合う」第5部 真実と和解
(1)対話進む隣国と摩擦 「被害」語りはじめた独(12月17日)
(2)植民地の記憶 争う仏(12月18日)
(3)南ア差別 修復へ対話(12月19日)


このところ新聞をちゃんと読まないもので、すでに単行本化されている(これも今朝知った)第1部〜第3部なんかも断片的にしか目を通していないのだが、第5部はヨーロッパでの「歴史認識問題」からスタート。(1)日本にとってのシベリア抑留に相当するであろう「東部ドイツ・ポーランドからのドイツ人大量追放」、ドレスデン爆撃、ベルリンでのソ連兵による性暴力の3つが扱われている。大量追放の犠牲者に関してドイツ側の主張は200万人、ポーランド側は「最大限数十万人」とのことで、大きな開きがある。ドレスデン爆撃については犠牲者3万人説のみが紹介され、流入していた避難民のために正確な推定が困難だという主張には触れていない。
ドイツ側、ポーランド側双方からこの種の「被害体験を語ること」への賛否を紹介するといういかにも新聞らしい構成。日本と違うのは、ドイツでは保守派ですら「加害責任」を認めたことを前提として被害体験を語る、というロジックを用いている点(極右は別)、と。


翌18日は植民地支配、奴隷制の記憶をめぐるフランスの状況が紹介されている。「旧植民地からの帰還者支援法」の第4条が「植民地支配を美化するもの」として批判され、削除されたことは記憶に新しい。当時の植民地から第二次大戦に参加した帰還兵への処遇問題は、台湾、朝鮮半島出身の元軍人、軍属への日本の態度と比較されるべき事例であろう。
19日は南アと北アイルランドが題材。「アパルトヘイトの設計者」と呼ばれる南ア元首相の孫のエピソードが興味深い。