自分のアジでどんどん熱くなっているひと

ここまでくるともはや滑稽だが、笑ってばかりもいられない。
池田信夫 blog 「片思いの日米関係」

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古森氏には気の毒だが、彼のような「親米保守」がアメリカを崇拝するほどには、アメリカ人は日本を重視していない。彼らにとっては、いまだに日本人は世界を侵略する気味の悪い黄色人種であり、その差別意識と警戒心は、戦後60年たっても変わっていないのだ。
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現代の世界を混乱させている元凶は、こうした欧米諸国の自民族中心主義である。日本の右翼も左翼も、別の形でそれに媚びを売ってきたが、今回の慰安婦騒ぎではしなくも明らかになったのは、彼らの愛は片思いだったということだ。それはたとえてみれば、こんな光景だろうか:結婚して60年以上、ひたすら夫に仕えてきた妻が、あるとき夫の日記を読むと、初恋の人への断ち切れぬ思いがつづられ、「どうしても妻が好きになれない」と書かれていた・・・

自分の思い通りにならないと逆上して「お前はオレを愛してないのかぁ!?」と叫ぶとは…。
ちなみに、(氏名から判断する限り)男性である池田氏がここで自分を含む日本人を「妻」になぞられていることは、ここでのやりとりとも符合しておりなかなか興味深い。要するに女性性と受動性を「自然」に結びつけてしまう発想の現われなのだろうけれど、こういうところに無自覚であることと彼らの慰安婦問題に関する主張が欧米社会で受け入れられないこととは、もちろん無関係ではない。