もう終りですか?

先取られ。

相変わらず自分にしかわからない「真実」に依拠して問題を描写しているだけだし、私に「そういう人がいたらどうするの?」と聞かれているのに「そういう人はいませんでした」と返事して勝ったつもりになっているというのは日本語わからないんだねえ、やっぱり。

私も「先取られ」ちゃいましたよ(笑) こちらは当初から、現実に存在した右派のクレームについて、右派が『靖国』の制作プロセスに関して主張していることを前提したとしても、NHKVAWW-NET訴訟の高裁判決(これまた、こっちが持ち出したわけじゃなくてあっちが持ち出したこと)がいう「特段の事情」なんて成立してないじゃん、というはなしをしていたわけである。それに対して「そういう人がいたらどうするの?」と聞けば反論になると思える、というのはもうまったく理解できない。「もう少し左に境界があるんじゃないかという主張」をする人間がいたらどうする? まずは「ならば、VAWW-NET期待権もまた保護されるべきだということになりそうだけど、それでいいの?」と聞きますわなぁ。で、合理的な理由なしに「VAWW-NET期待権なんて保護に値しない」と答える人間なら、それ以上相手にする必要はない。あとはどれくらい説得的に「もう少し左に境界があるんじゃないかという主張」を展開しているかによるよね、もちろん。基本的には「あれ以上左に広げるとまずいんじゃないの?」と思うけど(最高裁判決について私は直ちに「不当判決」とまでは言えない、という立場ですからね)。あと、「「じゃあ事実が2だったら?」って聞き返すよ、法学者なら絶対」に対しては、“別に事実がA2ではなくA1である(ないしA1.5である)なんてことは想定してないんで、2でも同じことだよ”って、とっくに答えておきましたな。


あと、「慎み」についてのはなしは参考になりましたね。そうかぁ、検定前の(軍の強制を書いた)歴史教科書があたかも「被害者の証言の特権的な地位を認める歴史理論」に基づいているかのようなもの言いをしたひとがなぁ、と。