つまんない嘘をつくなよ

って、これのタイトルのことです。もうそれ以上なにかを言う必要もないでしょう。


追記:「もうそれ以上なにかを言う必要もないでしょう」とか書きましたが、エントリタイトルはかなり強い表現ですので、やはり最低限の説明をしておくことにします。
要するに「“懸命”に“接点”なんて探すつもりないだろ?」と言いたいわけですが、その根拠はこのエントリの冒頭部分にすでに見つかります。

(前注)要するにこの件は、「fuku33先生の説く『トリアージ』を、hokusyuさんたちが勝手に歴史的・政治的に大きな話にしているだけ」「自分たちで勝手に仮想敵を大きくして勝手に敵認定して叩く」「ただのマッチポンプ」(中略)というだけのことなんだと思う。

福耳先生がブログで「トリアージというものがあります。それは大災害のような極限状況において、限られた医療資源を…」みたいなはなしをして、そこに toledさんとか hokusyuさんとか私が(この3人より先にエントリを書いた人は何人もいるわけですが、HALTANさんが「仮想敵」にしているのがとりあえずこの3人なので)「お前はホロコーストをどう考えるのか!」とか言い出したわけじゃありませんからね。だから「fuku33先生の説く『トリアージ』を」というのが、もうどうしようもなく歪曲であるわけです。hokusyuさんのここでのコメントを借りれば、事の次第はこうです。

というか、そもそも「限られた資源〜」の例としてトリアージを出したのがfuku33氏でしょう。彼は救急救命の講師としてきているのではなく、経営学の講師としてきているのですし。ベースとしての「緊急時における苦渋の選択」を越えた意味でトリアージを使っているわけで、そこを批判しているのにそもそもトリアージって限定的な意味ですよといわれても困ってしまいます。
トリアージが「限られた資源〜」の「正当化」の例に用いていいなら、かわいそうな象もホロコーストも「限られた資源〜」で読めますけどいいのってことです。

次に、「あんた、オレの書いた回答ちゃんと読んだのか?」と一番ハラが立つのはここです。

この辺りもよく分からないというか、そういう弱肉強食思想が気に食わないんだとすれば、今回の件は完全に誤爆でしょう。

これ、私が「だいたい、大災害時にトリアージが行なわれたとしてそこで「切り捨て」られるのは「弱者」ですか? 「強者」が優先的に治療されるんですか? 誰がそんなこと言ってるんですか?」と書いているのを引用したうえで書いてるんですよ! バカでないとすればとことん不誠実です。同じ批判があてはまるのが次の箇所。

・・・う〜ん・・・Apemanさんはこういう修辞を真顔で書いているのかなあ? そんなことを言われても「で、だから何?」としか・・・。これも我流に翻訳すれば「他者の利害はともかく、まず自分自身ががとにかく『涙』や『感動』や『同情』に浸って満足することが大事なんで」「その感動を邪魔する奴は許せない」ってことなんでしょうか? 

それから、ホロコースト認識の問題。

仮に「ホロコーストの最大の特徴」が「これら最高の産業技術と組織力を駆使して、系統的かつ迅速に大勢の人を収容して殺害した点」にあるにせよ、それでも現在のトリアージからホロコーストに話が飛躍するのは理解できません。

まじめに考えたうえでこれを書いているのでないことは、その前に「いや、あなたが人類の原罪について大変に深くお勉強されているのはよく分かりますが、という以上の感想を見出せません」と書いていることからわかります。いくらでも続けられますが、まあこんなところで十分でしょう。


最後に、一番滑稽なのがここ。

これはtoledさんのブログに書かれたものですけど、例えばこういうコメントを読んでも、なぜhokusyuさんは自説を引っ込めないのかが逆に不可解です。

いまや、fuku33氏があげつらった反応をした学生は、実は講義の当該部分を聞いていなかったと fuku33氏は主張しており、それゆえその後で引用されている fuku33氏の釈明はほとんど無意味になってしまっているわけですが、それでもなお HALTANさんが「自説を引っ込めないのかが逆に不可解」です。