阿羅健一 の検索結果:

「日韓歴史共同研究」とナショナル・ヒストリー

…』4月号では古田氏は阿羅健一というこれまたガチな歴史修正主義者と肩を並べて寄稿しています)、それだけでなく『韓国・北朝鮮の嘘を見破る』という新書が徹頭徹尾「国民の歴史」に「国民の歴史」で対抗しようとする発想で貫かれていることにも注目したい。 韓国の歴史教科書が控えめに言っても日本の歴史教科書と同程度には(そしておそらくは日本以上に)「国民の歴史」志向をもっていることは事実であろう。抽象的に、望ましい歴史教科書(ないし歴史教育)のあり方の問題として考えるなら、これは克服されるの…

コミンテルンの次はドイツだそうで

阿羅健一、『日中戦争はドイツが仕組んだ / 上海戦とドイツ軍事顧問団のナゾ』、小学館 戦前の日本を主体性のかけらもない無能国家として描く自虐史観本がまた一冊登場したようです。「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」にかんそうぶんが載ってます。 南京陥落の提灯行列の影で、当時、報じられなかった第二次上海事変における日本の戦死傷者は41942名(うち戦死は10076名)にものぼる。ちなみに中国側の戦死傷は333500名。 この数字が、どれほどの死闘であるかは旅順攻防戦での犠牲59408…

否定論のインチキのサンプル

…問を抱く人々もいる。阿羅健一『「南京事件」日本人48人の証言』(小学館文庫、2001年)は、その疑念を晴らすために、当時南京にいた日本軍人、外交官、ジャーナリストから直接証言を求めたものである。ジャーナリストの櫻井よしこは、同書に寄せた「推薦のことば」で「関係者の体験談を集めた第一級の資料」と評している。 秦郁彦はこの本について次のように評しています。 (…) その精力的な東奔西走ぶりには敬服するが、「数千人の生存者がいると思われる」兵士たちの証言は「すべてを集めることは不可…

『サイゾー』9月号がひどい

…問題設定。コメントは阿羅健一氏で、「中国のプロパガンダ」説や「人口20〜25万」説などおなじみの御説が並んでいる。 それにしても書店で公然と売られている否定本の著者二人にコメントとっておいて「タブー」とは片腹痛いな。 追記:コメント欄でご指摘いただきましたが、この記事、最後がとてつもなくひどいんです。 本記事では「南京事件」と「従軍慰安婦」のふたつに対する否定論を紹介してきたが、これらの主張に対して、肯定派は明確な反論を行っていない。また、今回の全国各紙による論調*1が追い風…

『「南京事件」日本人48人の証言』

…しています。例えば、阿羅健一『「南京事件」日本人48人の証言』(小学館文庫、2001年)は、その疑念を晴らすために、当時南京にいた日本軍人、外交官、ジャーナリストから直接証言をまとめて書かれた本です。この本を入手していないので、詳細は語れませんが、ジャーナリストの櫻井よしこ女史の曰く、「関係者の体験談を集めた第一級の資料」と評しています。 というわけで、櫻井よしこお墨付きの『「南京事件」日本人48人の証言』から引用してみましょう。軍司令部嘱託、軍司令官付きとして松井石根大将に…

マイ定義と無知をもとに「一次資料」の重視を叫ぶ国会議員

…題一筋に研究している阿羅健一さんが,南京攻略戦に従軍した外国新聞社の記事を調査したものがあるわけであります. 今一般に言われているようなことなど,当時,第三国の新聞記事には載っていない. ニューヨーク・タイムズとかロンドン・タイムズだとか,そういう海外の特派員が当時,南京にいたわけですよね. しかし,本国に送った記事の中に,三十万の虐殺であるとか二万人のレイプだとか,そんなものは出ていないわけであります. 戦争の真っ最中に事件の全貌が直ちに明らかにされて海外に報道される…なん…

板倉由明が「適性派(ママ)」じゃまずいでしょう、山本さん(追記あり)

…したり(渡辺昇一氏、阿羅健一氏、冨士信夫氏、大井満氏、岡崎久彦氏ら)、もっと狭い南京市内の安全区に限定する(松村俊夫氏、藤岡信勝氏、櫻井よしこ氏)。これでは、たとえば南京入場式のあった12月17日に、南京市の北約3kmの幕府山近くで、中国兵捕虜8000人以上が射殺された「幕府山の虐殺」は、「南京大虐殺」にカウントされないことになる。 こんなに「南京」の範囲が違うなら、犠牲者数が何桁も食い違うのは当然である。 どっちもおかしい。 常識的に考えて、南京市から一歩でも出たところで殺…

秦郁彦、「論争史から観た南京虐殺事件」

…人物が、畠中秀夫こと阿羅健一(or阿羅健一こと畠中秀夫?)や田中正明の書くことにとりたてて疑問をもっているように思えない、という点である。一点の瑕疵でもあればその証言はすべて却下…というのなら、本名と筆名(ないし二つの筆名?)を使い分けそのことを一定期間公表していなかった人物や、南京事件に関して重要な資料である松井大将の日記を改竄した人物の書くものもすべて否定されるべきではないのか? この種の、非常にご都合主義的な史料評価が目立つのも否定論の特徴である。「南京事件の命令書を出…